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「岸田首相のピンチ」を救う大谷翔平の存在感 「ウクライナ訪問」「政倫審」を"翔タイム"直撃

東洋経済オンライン / 2024年3月12日 10時0分

これに着目した岸田首相は大谷選手に対する国民栄誉賞授与を秘かに打診したが、大谷選手側は「まだ早いので今回は辞退させていただきたい」と回答したとされる。このやり取りをあえて明らかにした当時の松野博一官房長官は「国民栄誉賞に値する大変な活躍で、祝意を表したかった。さらなる高みに向けて、精進に集中するという強い気持ちと受け止めている」と説明したうえで、今後の授賞への期待もにじませていた。

ソウルで「開幕戦」に合わせた訪韓は延期に

その一方で、岸田首相は昨年末から外交ルートを通じて、3月20日前後の韓国訪問、日韓首脳会談開催を検討していたが、これにも大谷選手が絡んでいた。というのも、ドジャースとパドレスによる大リーグ開幕戦が3月20、21両日夜にソウルのドーム球場で開催されることが決まっていたからだ。

これに関して、官邸周辺では「韓国政府は岸田首相の訪韓に合わせて、大リーグ開幕戦にも招待するのでは」との噂が飛び交ったが、ネット上には「そんな特別扱いは許せない」との書き込みがあふれた。結果的に韓国政府が日程延期を決めたことで、騒ぎは立ち消えになったが、日程的にこの開幕戦は新年度予算の成立時期とも重なる可能性があり、「またも政局絡みとなる」(政治ジャーナリスト)との見方も出ている。

“完全な末期症状”でも「とにかく明るい岸田」の謎 

そうした中、政治改革国会は参院予算委や衆参政倫審を舞台とした与野党攻防が激化し、政府与党内には予算成立後の国会運営への焦りや不安が広がる。しかも、昨年11月に自民党青年局が開催した地方会合での「過激ダンスショー」での自民国会議員らの醜態が先週末に発覚したことで、「国民の自民嫌悪はもはや対応不能」(自民長老)とされる状況だ。

岸田首相が神経を尖らせる各種世論調査の数字も、最新の調査で内閣支持率と自民党支持率が過去最低記録を更新し、「数字上も政権は完全な末期症状」(同)となりつつあり、自民党内でも「岸田降ろしがいつ始まってもおかしくない」との物騒な声も飛び交う。

にもかかわらず岸田首相自身は、「事ここに至っても『とにかく明るい岸田』として振る舞っている」(側近)ようにみえる。永田町では「“翔タイム”に助けられた強運が、株高などでまだ続くと思っているのでは」(自民長老)との呆れ声も広がるが、「孤高の独裁者」となった岸田首相の行く末は、「まだまだ予想がつかない」(同)のが実態だ。

泉 宏:政治ジャーナリスト

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