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不正続発の大手損保は"ウミ"を出し切ったのか ビッグモーター、カルテル問題で処分も残る闇

東洋経済オンライン / 2024年3月14日 20時0分

ここで問題なのは、三井住友海上が商品を一本化せず、ニューロングを基本的にディーラー以外の販路で提供し、長期分割もディーラーに対して従来通り提供し続けたこと。その結果として起こっているのが、契約者の混乱だ。

そもそも三井住友海上にはニューロングと長期分割という2つの複数年契約の保険があることを、契約者も、ディーラーなどの代理店も、ほとんど理解していない。2つを比べて検討できるようにしていないのだから当然だろう。

その結果、ディーラー以外でニューロングを契約した顧客が、車を購入したディーラーに修理を依頼すると、今後の保険料について説明が食い違ってしまうのだ。契約者もディーラーも、またディーラー以外の代理店も、関係者すべてが混乱するという事態が「現場では起きている」(三井住友海上の関係者)という。

商品戦略をディーラーにおもねるあまり、一般の契約者にシワ寄せが生じ、無用な混乱を招いている実態を直視すべきだろう。

ビッグモーターとカルテルという2つの不正問題で業界としての信用を失った今、大手損保各社はそうした不都合な事実から目をそらし、改革の手綱を緩めているような暇はないはずだ。

中村 正毅:東洋経済 記者

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