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難関試験の合格者が知る「過去問」の正しい活用法 試験本番までにあなたが最低限めざすべきこと

東洋経済オンライン / 2024年3月15日 13時0分

どれくらいすばやく思い出せるか? どれくらいスラスラと語れるか? そのスピードが記憶力の強さ、理解の深さを表します。

常に、スピードを意識しつつ、「あたりまえ化」をめざすのです。私の会計士合格も、プレッシャーのなかでサクサク解けた2問が効いたのです。

「とりあえず過去問・いきなり過去問」

繰り返しいわれても、「まずは計画でしょ」と思っている方はいませんか? 多くの勉強本では最初に「勉強計画の立て方」が書かれています。しかし、ほとんどの「計画」なるものは、「経過(プロセス)」の話です。

繰り返しになりますが、大事なのは、何よりあなたがめざす「結果」です。そこが明確でないのに、1日何時間勉強するだの、どの問題集をいつまでにやるだのと考えたところで、まさに「机上の空論」です。

もちろん、数年におよぶ長丁場となる超難関試験では、中間目標などの「計画」は必須です。それでも、「結果」が明確でないと、「計画」は立てられません。

過去問を読んで、まずはめざす「結果」を明らかにしましょう。その後に、「結果」と自分の「現状」とのギャップを埋めていくのです。「結果」を出すためには、とにかく「過去問」を読むこと、解くことです。合格に結びつく、過去問を繰り返し読みまくり、解きまくりましょう。

「試験」は現場で起きている

「事件は会議室で起きてるんじゃない、現場で起きてるんだ」

少し古いですが、映画『踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!』(1998年)で主演の織田裕二さんが上司に叫んだ名ゼリフです。試験勉強での「現場」といえば、もう「過去問」しかありません。そこから離れて、「計画」を考えたところで何の意味もありません。

また、ビジネスの現場でも、「計画」の位置づけが見直されています。

業務改善の定番フレームワークの「PDCA」。これは、Plan(計画)・Do(実行)・Check(測定・評価)・Action(対策・改善)を回していくというものです。変化の激しい現代では、計画を立てたそばから状況が変わり、後手に回ってしまうようになりました。

代わっていわれ始めたのが、「DCPA」です。D(実行)が最初にきて、P(計画)が3番目になっています。試行回数を増やしてトライアンドエラーを重ねながら成功確率を高めていこうとするものです。

まずは「Do」(実行)から始めること。これが試験合格には必要です。とりあえず「計画」なんて、のん気なことをしている場合ではないのです。そして、「Check」(評価)で現状と向き合う。この「D」と「C」を繰り返すのです。

試験当日にピークを持っていく

試験勉強をしていると、思うように進まずに落ち込んだり、逆にスラスラと解けて安心したりすることもあるでしょう。

ただ、大事なのは試験当日の状態です。今、理解・記憶できていなくても大丈夫です。試験当日に理解・記憶できていて、問題を解ければいいのです。逆に、今、覚えているからといって、安心してはいけません。人は忘れる生き物です。多かれ少なかれ、何もしなければ記憶は薄れます。

スポーツ選手が大事な大会当日に状態をピークに持っていくように、とにかく試験当日を意識することです。一喜一憂せず、勉強しましょう。そして、試験の各科目と各分野の理解・記憶の進捗を揃えつつ、全範囲で試験当日にピークを持っていくのです。

宇都出 雅巳:トレスペクト教育研究所代表・学習コンサルタント

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