1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

「岸田総理はゴム人間」陰謀論を馬鹿にできぬ理由 陰謀論情報を発信してても「疲れた状態で見たら…」

東洋経済オンライン / 2024年3月15日 14時5分

そもそもここ数年陰謀論が盛り上がったのは、コロナ禍に入って日常が一変し、感染者数やワクチンのニュースを毎日聞くような状況が続いたからです。

世界の急激な変化を大勢が共通体験するという状況は、コロナ・ワクチンを強力な“陰謀論感染ツール”にしました。しかし、コロナが5類感染症に移行して以降はコロナ関連のニュースが大幅に減りました。コロナやワクチンが盛り下がると共に、この界隈の勢いも衰えていくのではないかと考えています」

陰謀論の中には、

「爬虫類型宇宙人が紛れ込んでおり、陰謀を企てている」

「ワクチンの中にはマイクロチップが入っており、打つと行動を支配される」

「闇の政府が世界を操っている」

などという、ちょっと信じがたい話が共有されている。彼らは、なぜそのような話を信じることができるのだろうか?

入り口にあるのは一般的な価値観

「宇宙人やゴム人間の類は、陰謀論の中でも極端なものではあります。そのレベルになるとついていけない人も出てきます。ただ、その入り口にはごく一般的な価値観が採用されていることが多いです。

場合によっては僕のように批判的な人間のほうがマイノリティーになる場合も少なくないです。

例えば、

「ワクチンを打つと何らかの健康被害がある」

と思っている人は多い。実際、副反応はあるし、否定はできない。

オーガニック(農薬や化学肥料を使用しない農法)の野菜を良いと思っている人も多いし、化学調味料(うま味調味料)は使いたくないと思っている人もいる。

それくらいなら、大して抵抗もなく信じる人も多いだろう。

「みんな健康大好きですよね? 陰謀論やスピリチュアル界隈もみんな健康が大好きです。僕みたいに、『ジャンクフードとコーラを摂取しながら作業に没頭するような生活も楽しそう』と言う人はほとんどいません。

パン一つ選ぶのにも、

『自然のものは良い。手作りは安心する』

と思っている人が多いと思います。

『有機農法で育てた小麦を、職人さんが手作りしたパンを食べたい』

という嗜好が『良いもの』とされ、そこに訴えるようなマーケティングが行われている。その手の商品は割高だったり、入手しづらいためにスーパーやコンビニの商品を買っている人もいるでしょう。

僕は、

『工場で作ったパンは人間の叡智!!』

と思っているし、

『化学調味料や人工甘味料には知的な刺激とロマンがある!!』

と思っているけど、どう考えたってそういう人のほうがマイノリティーじゃないですか? 陰謀論やスピリチュアルで言われていることって、意外とみんなが納得するような価値観が多いんですよ。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください