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「岸田総理はゴム人間」陰謀論を馬鹿にできぬ理由 陰謀論情報を発信してても「疲れた状態で見たら…」

東洋経済オンライン / 2024年3月15日 14時5分

『日本を大事にしよう・好きになろう』

『グローバル企業の力を弱めて、所得格差をなくしていこう』

『合理主義一辺倒ではなく、人としての愛が大事』

とか、根本の考え方だけ聞いていたらまともなことが多いんです。価値観自体が少数派というわけではありません。

僕のように科学技術が好きだったり、

『一見良い話でも、デマだったら全部台無しですよね』

と考えるタイプの人はあまりいないし、共感もしてもらえない。

そうなってくると批判側が劣勢です。価値観的にはこちらのほうが反社会的かもしれないとよく思います」

誰でもハマる可能性がある

陰謀論やスピリチュアルの界隈は、当たり前にみんなが求めていること、

『平等』

『健康』

『透明性』

などを強く訴えてくるという。

「だからこそ、普通の人がハマってしまうんです。誰でもハマる可能性はあります」

筆者の知り合いでも、

「妻が陰謀論に急にハマってしまった。ワクチンを打ったら離婚すると言われている」

と嘆いている人がいた。

妻はおとなしい女性で、そんな事を言い出すようなタイプには見えなかったので驚いた。

『陰謀論とは縁遠かった人が、ある日ズッポリ、ハマってしまう』

という現象を事前に防ぐ方法はあるのだろうか?

めちゃくちゃな話でも信じてしまう瞬間が訪れる

「話すと馬鹿にされることが多いのですが、自分の中では重要だと思っている話があります。

例えば『ゴム人間』っていう陰謀論がありますよね?」

ゴム人間とは、

「政治家や芸能人には、ゴムのマスクを被ってなりすましている人がたくさんいる」

という陰謀論だ。めちゃくちゃな話ではあるが、ネット上には、

「岸田総理はゴム人間だ」

などの言説がまことしやかに飛び交っている。

「ネット上には耳の形や首のシワに注目して『形がおかしい、ゴム人間の証拠だ』と指摘する画像がたくさんあります。活動上、僕も見る機会があります。

疲れた状態でそれをずっと見ていると、

『もしかすると、本当にゴムなのではないか!?』

と思う瞬間が訪れることがあるんです。すると、その瞬間は凄く気持ちが良いんですよ。後頭部がムズムズするような快感です」

その快感は“代替現実ゲーム(Alternate Reality Game、略してARG)”で得られる快感と似ていると、雨宮さんは語る。

代替現実ゲームとは、ゲームに現実の日常生活を取り入れて提供される遊びのことだ。

最初期の例として知られるのは、スピルバーグ監督の映画『A.I.』のプロモーションで、映画のポスターに書かれた情報を元に謎を解いていく『The Beast』という試みだった。電話、インターネット、トイレの落書きなど、様々な情報を使う。

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