陰謀論情報を発信、30代彼がオカルトに冷めた瞬間 ノストラダムスに、スカイフィッシュの映像が…
東洋経済オンライン / 2024年3月15日 14時0分
「年齢も上がってきていて、さすがに判断力もついてきていたと思うんですけど、スカイフィッシュの映像を見て、
『……これ虫だろ?』
って思ったんですよ」
テレビ番組では、スカイフィッシュの住処と言われているメキシコの洞窟にテレビスタッフが入り、粘着テープを貼った板を運んでいた。
「この人、どんな気持ちでやってるんだ? って思って。ギャグでやってるんだろうか? まぁ仕事か……と。それで、スッと憑き物が落ちたように冷めちゃいました。これでは世界は変えられないなと思いました」
オカルトに代わるもの
熱が冷めたのは中学のときだった。
「『終わりなき日常を生きろ』(ちくま文庫)と宮台真司先生は言ってて、今は理解できるんですけど、当時は
『そんなのうるさい!!』
と思ってました。日常を壊したかった。
オカルトに代わって、日常を壊すのは科学じゃないか? と思いつきました。具体的に言うと、ドラッグと爆弾ですね。それで理系に進むことにしました。その頃の地元には旧態依然としたジェンダー感覚があり、
『男は理系に進むべし!!』
というのは好まれました」
小学生時代から、一貫して成績は良かった。
理系に進み、首都圏の大学院を卒業するまで化学・生物系の分野を専攻した。
「大学院ではネズミの脳の研究をしてました。脳波をとったり、電極を刺したり。『攻殻機動隊』(講談社)が好きだったので、楽しかったですね。まじめに修士論文も書いて、ちゃんと卒業しました。
この頃もまだ『終末』の話は好きでしたね。『すぐ死にたい』までは時々行くくらいで、何とか生き残りましたが。『ぼんやり死にたい』『ぼんやり世界が終わってほしい』というのは常にありましたけど、むしろ『日常から超越したい』という気持ちのほうが強くなりました。世界が終わるより、科学技術の進歩で精神変容が起こるとか、そういう改革が起きてほしかったです。
今からすればとんでもない価値観をしていたと思いますが、技術や勉強の良いところって『成果を出せればOK』なんですよね。僕のように価値観が不穏でも、成績が良かったり、まじめに研究していればうるさく言われない環境が学生の頃はあったので過ごしやすかったです。
苦痛だった就職活動
そんな環境で何とか生きていたので、新卒就活は辛かった。日本の就活で問われるのは、技術というよりは志望動機や社会に適合する内容の自己PR。何だか価値観の踏み絵を迫られているようで、ひどく苦痛でした。価値観は関係なく技術や成績一発で採ってくれたら楽だったのですが、そうはいかない。仕事をしている今ではそれらが大事なことがよく分かるのですが……」
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