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投資初心者が知らない「投資と投機」の決定的な差 今から投資しても間に合うのかを考える

東洋経済オンライン / 2024年3月15日 15時0分

少し難しいお話に聞こえたかもしれませんが、ポイントは投じたお金が価値を生むものに使われて、将来、投じたお金を上回る価値が期待されるなら“投資”。そうでなけれれば“投機”のようにザックリと捉えるくらいで十分です。

株価が堅調に推移してきた背景

ところで、足元にかけて株価が堅調に推移してきた背景にはさまざまな要因があります。1月からの新NISA(ニーサ、少額投資非課税制度)開始で個人投資家の株式投資姿勢が高まってきたことも、その1つです。また、外国人投資家の日本株の大幅買い越しなども株高の牽引役となってきました。その外国人投資家の買いが増えた大きな理由には、日本株の投資魅力が高まってきたこと、そして、今後も魅力が高まるだろうとの期待があります。

昨年3月に東京証券取引所(東証)から上場会社に対する要請がウェブサイトで公開されました。内容は、株価の上昇を目指して、経営者が企業の魅力を高める意識を持ってほしいとの趣旨です。先ほど解説した“投資”の定義にも関係しますが、魅力を高めるには、企業が“価値をどれだけ創造できるか”が重要です。

これは企業が投資家から集めたお金、つまり株主資本に対して、どれだけ利益を稼げるか、つまり収益性の尺度であるROE(アールオーイー、株主資本利益率=純利益 ÷ 自己資本)を高めるということになります。

東証からの要請内容は、企業の収益性を高めるための取り組みなどや、実施時期も広く開示してほしいというものでした。そのフォローアップとして、今年1月には、要請に基づいて取り組みなど開示した企業一覧が東証のウェブサイトで公開されました。

一覧に名前がない企業は株価上昇を目指すための姿勢を示していないというプレッシャーを受けることにもなります。東証からの開示は毎月行われることから、今後、さらに開示企業が増えていくでしょう。こうした企業の投資魅力を高める姿勢に期待した外国人投資家が日本株を買い越してきたと見られています。

PBRの根底にある考え方とは

ところで、経営者は企業の投資魅力を高めれば、その先の目標が、株高を目指すものです。実際に株価がどれだけ高くなるかはシンプルに株価水準を見ることでもわかりますが、企業価値との関係から考えるなら、PBR(ピービーアール、株価純資産倍率=株価 ÷ 1株当たり純資産)が使われます。

PBRの根底には、次のような考え方があります。会社が所有する土地や建物などの「資産」から、銀行からの借り入れなどの「負債」を引いたものが、その会社の株主が保有する権利があると見られる資産(純資産)です。

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