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「数字を追い求める人」が幸せになれない根深い訳 「不安」の価値を知れば今より「自由」になれる

東洋経済オンライン / 2024年3月16日 9時20分

冒険なら、うんと楽しむべきです。

冒険を得られたことは幸運ですし、幸福といえるはずです。

「いま」にフォーカスすることで、私たちは「達成すべき目標」に固執するのではなく、「生きる過程」そのものを楽しむことができます。

私たちの人生は小さな喜びにあふれています。

それに気づけた人の人生は、間違いなく「幸せな人生」です。

要は、結果と目標にとらわれすぎず、日々の生活の中で、小さな喜びに目を向ける姿勢が必要です。

このような姿勢を持つことで、私たちは一つひとつの瞬間を大切に生き、幸せを感じられるようになるのです。

幸せとは「いま、この瞬間」に対する姿勢であり、いま、ここで感じ取るべきものです。

不確かな未来に目を向けて「幸福になれるだろうか」と考えるとき、人は不安になります。

人生は一度きりなのに幸せになれるかどうかわからない、その事実に気が気ではないのです。

不確かな未来ほど、私たちを不安にさせます。

現代社会は情報があふれ、選択肢が多く、その結果として生じる不確かな予測が、いっそう私たちを不安にさせるのです。

いくら未来予測を重ねても、たとえその予測が明るいものであっても、それは予測でしかないのですから、不安は遠ざかってくれません。

漠然とした不安を即克服できるメソッド

哲学者のハイデガーはそんな不安について、興味深いことを言っています。

「不安は対象がはっきりしないために取り除けない。その一方で、恐怖は対象が明確なので取り除ける」

これを大胆に言い換えるとこうなります。

「不安の対象がはっきりしなくて捉えどころがないのなら、対象がはっきりした恐怖に置き換えればいいじゃない?」

なんだか「パンがなければケーキを食べればいいじゃない」みたいな感じですね。しかしこの見解は、不確かな未来からくる不安を現在の具体的な恐怖に置き換えることで、それに対処する道を示しています。

Fの求職活動に関連する不安を考えてみましょう。

彼は面接がうまくいくかどうか、そして新しい職場でうまくやっていけるかどうかを心配しています。

これらは未来の出来事に対する漠然とした不安なので、具体的な行動によって対処することは困難です。

しかし、これらの漠然とした不安をはっきりした恐怖に置き換えると、事態は変わります。

例えばFの面接に対する不安は、「面接で自己紹介がうまくできない」とか「自分のスキルをうまく説明できない」などに置き換えることができます。

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