1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

「AIバブル崩壊」の可能性をマジで考えておこう 「2000年のあのとき」とかなり似通っている

東洋経済オンライン / 2024年3月16日 8時30分

しかるにそれは、2000年時点の想定とはかなり違ったものであった。株式市場はビジョンやストーリーにお金を投じるものだが、それにユーフォリアが重なったときには、得てして行きすぎが生じることがある。

ドットコムバブルの崩壊が教えたのは、どんなに夢が大きく、成長性がある事業であっても、収益性を無視した計画はどこかで破綻する、ということであった。生成AIでいかにカネを儲けるかという課題が不透明なままで、どんどん株価が上がるという今の状況はやはりおかしいのではないか。

ときに市場は行きすぎ、既視感のある失敗を繰り返す

当欄の「相棒」である小幡績先生(慶應義塾大学院教授)とは違って、筆者はバブルが絶対的な悪だとは考えない。新しい夢にマネーを用意することは市場機能の正しい使い方である。しかし、ときに市場は行きすぎる。そして、既視感のある失敗が繰り返されるのだ。

およそバブルの生成と崩壊くらい人間らしい営みはないと言ってもいい。以前にも使ったような気がするが、こんな格言でこの小文を締めくくるとしよう。「ダンスを楽しむのは大いに結構。ただし、なるべく出口に近いところで」。

(本文はここで終了です。この後は筆者が週末の競馬を予想するコーナーです。あらかじめご了承ください)

ここから先はおなじみの競馬コーナーだ。3月17日には阪神競馬場で、阪神大賞典(第11レース、距離3000メートル、G2)が行われる。今年の長距離戦を占う重要な一戦で、昔からこの時期に楽しみにしているレースでもある。

ステイヤーは総じて突き抜けた能力を有する馬がいるもので、それ以外は「その他大勢」になってしまうのが通常である。だから、いつも似たような馬が勝つ。調子や長距離適性よりも「格」を重視せよ、というのがこのレースにおける経験則である。

阪神大賞典はフレッシュな「あの8歳馬」に注目

ところが、今年はこれぞという馬がいない。4歳馬から9歳馬までの15頭、うち牝馬が2頭でせん馬2頭という中で、「格」から言ったらディープボンド(2021年と2022年の勝利馬)だが、昨年秋のジャパンカップと有馬記念の負け方が悪すぎる。

ここは昨年の「春天」(春の天皇賞)以来となるシルヴァーソニックを本命としたい。8歳馬ではあるが、レース数が少ないから馬体はフレッシュであり、休み明けを気にしない馬でもある。

対抗には上り調子で、阪神競馬場に強いテーオーロイヤルを。単穴には上り調子のワープスピードを指名しておく。人気となりそうな若駒サヴォーナとブローザホーンは軽く抑える程度に。長距離レースは、なるべく馬券を絞って当てたいものである。

※ 次回の筆者は小幡績・慶應義塾大学院教授で、掲載は3月23日(土)の予定です(当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)

かんべえ(吉崎 達彦):双日総合研究所チーフエコノミスト

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください