本質を問う「Why型質問」が苦手な日本人の大問題 当たり前の質問で課題の深層に切り込む
東洋経済オンライン / 2024年3月17日 19時30分
「経費の承認は誰に申請すればいいんですか?」とか「うちの会社ってどこに工場があるんですか?」といった質問は、確かに入社して5年もしてからしたら恥ずかしい質問と言えるでしょう。
つまり、OJTの世界で暗黙のうちに想定しているのはWhat型の質問ということなのです。
これまでの日本の会社(あるいはビジネスに限らず社会全般)では「なぜ?」と聞くこと、つまりWhy型の質問はあまり歓迎されませんでした。たとえば先輩からの仕事の指示に対して(たとえそれが単純に「理由を聞きたい」だけだったとしても)「なぜこれをやる必要があるんですか?」などと言えば、「つべこべ言わずにとにかくやれ!」ということになったでしょう。これ以外でもとかく「なぜ?」という質問はいい大人がすると煙たがられる質問でした。
ところが今求められているのがまさにこの「なぜ?」という質問なのです。
「なぜ?」というのは思考回路を起動するパスワードのようなものです。「なぜ?」を封印させるということは思考停止の強制を意味します。今改めてWhy型思考を導入する上でこの「悪習」にチャレンジしたいと思います。
What型の質問、Why型の質問というのが性質が異なるということは前項でおわかりいただけたのではないかと思います。
「性質が異なる」ということを見たときに、ここで一つ指摘しておきたいのが、「当たり前の質問」というものの位置づけです。当たり前の事象についてのWhat型の質問というのは「愚か者がすること」ですが、反対に当たり前のことに対してのWhy型の質問というのは極めて本質的なものになるのです。
「当たり前の質問」が、実は深いWhy型の質問になる
例を見てみましょう。
例①
What型質問① 「空の色は何色?」
Why型質問① 「空が青いのはなぜ?」
例②
What型質問② 「うちの会社の社長は誰?」
Why型質問② 「うちの会社の社長が○○さんなのはなぜ?」
①、②とも、What型の質問を改めて身の回りにすれば「あの人一体どうしちゃったの?」ということになるかと思います。
ではWhy型の質問はどうでしょうか?
①については、物理現象などについてかなりの理解がなければ説明することはできないでしょう。「空が青い」という誰でも知っている事実に関しての「Why?」という投げかけは、実に深いものになります。
続いてWhy型質問②を見てみましょう。
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