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次は子ども服に参入「ワークマン」はどこへ行く "女子"を大量出店、カジュアル業態を3割へ拡大

東洋経済オンライン / 2024年3月17日 7時0分

キッズ業態は2024年度中に7出店を計画する(記者撮影)

女子の次はキッズ――。「ワークマン女子」の池袋サンシャインシティアルパ店内に3月5日、「Workman Kids(ワークマンキッズ)」の都内1号店がオープンした。キッズ業態は2月下旬に沖縄県内のワークマン女子でローンチしたばかりの新顔だ。2024年度中に関東3店舗を含む7店舗の出店を計画している。

【画像】ワークマンが機能性にこだわって開発したランドセルは8800円

ワークマンキッズの特徴は、基本的に大人用で作られているワークマンの機能性衣料を120~150cmの子どもサイズに規格した商品である点だ。共通デザインの商品も多く、親子などで「おそろいコーデ」を楽しむことができる。子ども服でもワークマンの強みである機能性はそのままに、価格は大人用の6割から7割程度に抑えている。

国内のベビー・子ども服の市場規模は約8200億円(2022年、矢野経済研究所の推計)。ワークマンの土屋哲雄専務は「このうち当社がターゲットにしている120~150cmの衣料市場を約半分(4000億円)と見積もり、4000億円のうちシェア5%の200億円を取っていきたい」と意気込む。

作業服専業から脱却

ワークマンは祖業の作業服市場での一本足打法から脱却するべく、機能性衣料のノウハウを盛り込んだアウトドアや運動用の商品を展開してきた。

2018年の一般向け業態「ワークマンプラス」を皮切りに、2020年にプロ向け商品を扱わない「ワークマン女子」、2023年にはトレンドを意識した「ワークマンカラーズ」を打ち出すなど、多様化している。その中で、ワークマンが子ども服に参入するのは自然な流れだったと言える。

「ワーク系(作業服)とアウトドアの市場は天井が見えてきた。女性を中心とする一般客の拡大余地は大きい」(土屋専務)

客層拡大戦略を進めるうえで、ワークマンが推進力にしようとしているのがワークマン女子だ。子ども服の品ぞろえを拡充することで新規客の獲得はもとより、既存客のついで買いも期待できる。

ワークマン女子で子ども服を扱うことは、買い上げ点数・客単価の双方の引き上げにつながるとみている。

期待を背負うワークマン女子だが、「コア商品が育っていない」(土屋専務)という課題もある。ワークマン女子の既存店売上高は、今2024年3月期第3四半期累計(2023年4~12月)で前年同期比11.8%減に沈んだ。新店が好調な一方で、継続的なリピーター客を取り込めていない。

ワークマン女子は年30出店を計画

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