「偏差値40未満→難関校」も!中受の変化の実態 受験環境や入試内容は大きく変化している
東洋経済オンライン / 2024年3月21日 18時0分
入試問題の中身も変わってきています。30年前は「時事問題を出す学校がある」くらいだったのですが、今では、約8割の学校が時事問題を出しています。しかも、小問として1問だけ出題というのではなくて、大問丸ごと時事問題というケースも目立つようになりました。
受験生にとって時事問題がやっかいなところは、通常のテキストで勉強しているだけでは解けるようにならないことです。そこで、中学受験をめざす子は、小4、5くらいになったら子ども向けの新聞を読み始めることをおすすめします。
いろんな新聞社から子ども向け新聞が出ているので、比較してから定期購読するといいですが、慣れないうちは『読売KODOMO新聞』(読売新聞社)だとハードルが低くおすすめです。1週間に1日の発行なので、読まないうちに溜まってしまうことが避けられますし、四谷大塚監修の受験生向け問題なども掲載されています。
小6になったら毎年10・11月に各出版社から出版される時事問題用の本を手に入れて勉強するようにしましょう。
入試問題の変化2 資料読み取り問題の増加
現在の入試問題は、資料読み取り問題が多いです。
昔は「読解力」といえば「文章を読んで理解する力」でしたが、今は「図表や資料が示している意図を読み取る力」も読解力に含まれます。最近は特に資料読み取り問題が多くなりました。
このような問題が多くなったのは、「大学入試センター試験」にとってかわった「大学入学共通テスト」の影響です。大学入学共通テストの「対話文」と「資料」の組み合わせ問題に、中学入試問題も寄せてきているのです。
資料読み取り問題を解くうえで必要なのは、どういう見方をすればその資料の意図することが見えてくるのかを、資料をじっくり読んで考えていくことです。
この力をつけるために、おすすめなものがあります。学校の授業で一回も使われることがないままその存在が忘れられがちな副教材、社会や理科の資料集がありますよね。じつはあの資料集、かなり優れもので、忘れ去ってしまうのはもったいないです。
休憩時間などに眺めて「なんでこれはこうなってるんだろう?」と考えると、資料読み取り問題にも強くなっていきます。掲載資料の近くに解説も付いているので、それも併せて読むと、より深い理解が得られます。
入試問題の変化3 文章の長文化
いわゆる「難関校」と呼ばれる学校の国語の入試では、平均すると本文が約8000字にもなります。8000字というのは、原稿用紙にして20枚分。対して、小学6年生の学校の国語のテストの文字数が800字くらいなので、難関校の国語の入試問題の文章量は学校のテストの10倍近いです。
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