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「偏差値40未満→難関校」も!中受の変化の実態 受験環境や入試内容は大きく変化している

東洋経済オンライン / 2024年3月21日 18時0分

国語の入試問題は本文だけではなくて、問題文、特に選択肢問題のような文章量が多い問題もあります。それら問題文の文章も含めると、文章量が1万字を超える学校も珍しくありません。受験生は50分程度の制限時間内に、本文を読んで、問題を読んで、問題の答えを考えて、答えを解答欄に書く必要があるわけです。

……という話を聞いて、「それは大変! 速読即解、速く読んで速く解けるようにしないと!」と考え、子どもにスピードを求めると、ただ文章を読み飛ばして感覚で解くだけになって、かえって読解力がつかずに点数が下がっていくことになりかねません。

速く読めるようになるためには、速く読もうとしないことです。じっくり読むトレーニングを積んでいく中で、自然と読むスピードが速くなっていくのが理想です。

入試問題の変化4 問題の難度が上がった

入試問題はこの30年間で難しくなりました。30年前にトップ校で出題された問題が、今や中堅校でも出題されます。それに合わせて塾のカリキュラムもどんどん増えて、授業の進度も早くなって、宿題も大量に出されるようになっています。

その結果、大手進学塾では、成績上位のクラス以外は授業についていけない生徒が続出していて、なんとか授業についていけている生徒も必死であるというのが実態です。

この状況にどう対応すればいいかというと、応用・発展問題への取り組みは後回しにしてでも、基本の理解と例題を解けるようになることに時間をかけるようにしましょう。

入試問題が難しくなっているといっても、誰も見たこともないような問題や、算数ではなくて数学の知識がないと解けない問題、専門知識がないと正解できない理科や社会の問題などは出ません。

「難しい問題」は未知の問題ではなく、「基本問題」をかけ合わせてつくった問題です。

だから結局、基本を理解することが大事なのです。

入試問題の変化5 思考力・発想力を問う問題の増加

「これからの時代、知識があることよりも、いかに深く考えられるか、いかに広い発想ができるかが求められる」ということは、私が塾講師を始めた30年近く前からいわれてきたことです。

実際、30年前の入試問題でも思考力、発想力が問われる問題が出題されていました。ただし、30年前の思考力、発想力が問われる問題の多くは、思考の型、発想の型を学んで、反復練習をくり返せば解けたのです。

今の入試はそうはいきません。思考の型、発想の型を学んで、反復練習をくり返しても、最近の問題は型破りで、型にはめて正解を導き出すのが難しいのです。そんな型破りの新傾向問題は、特に新興の進学校に多く見られます。

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