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AI時代「子どもが不登校でも"問題"ない」本当の訳 つらいこと、嫌なことからは逃げてもいい?

東洋経済オンライン / 2024年3月24日 11時20分

でも……実際はそうでもなくて、俺は何のために頑張ってきたんだというショックもありました(笑)。

つんく♂:なるほど。東大が期待していたほどのものではなかったからこそ、もっと高みを目指して、ビジネスで成功できたのかもしれないですね。

50歳を過ぎても見る「あの頃の悪夢」

孫:というか、僕は本当に受験勉強が嫌いだったんです。いまだに「明日試験なのに全然勉強してない!」っていう夢を見て、ガバッと起きることがあるんですよ。なぜ50歳を過ぎて、こんな悪夢で目を覚まさなきゃいけないんだ!と。

これからAIの時代になると、詰め込み式の受験勉強なんて意味はありません。それなのに、いまだに子どもたちは「つまらない勉強」をさせられている、やりたくもないのに。……という現実を変えるきっかけになればと思って、僕は本を書こうと思ったんです。

つんく♂:素朴な疑問ですが、AIの進化で、いろいろなことをAIがやってくれるようになるわけでしょう。だから勉強しなくていい、努力しなくていい。それで本当に生きていけるものなんですか?

孫:僕が言いたいのは、つんく♂さんもご著書(『凡人が天才に勝つ方法』)で書かれていたように、自分がやりたいこと、好きなこと、中2のとき憧れていたことをやればいいということなんです。だから、やりたくない勉強なんて、無理にやらなくてもいいと思っています。

つんく♂:とはいえ、僕が今10代のアイドルたちに「学校の勉強が嫌いなんですけど」って言われたら「最低限はやれ」ってアドバイスしちゃうと思います。

孫:それも間違いではないと思います。僕なら「やらなくていいんじゃない?」って言っちゃうと思いますけど……。

「本当に困ったこと」があれば、人は自然と学ぶ

つんく♂:たとえば、うちの子どもたちは、幼い頃からハワイに住んでいるから、英語は話せるけど、漢字が弱い。なので、日本に帰ってきても漢字が読めないから、電車やバスに乗るのが怖いそうです。それを思えば、やはり基本的な学力は必要なんじゃないかと思うんです。

孫:あとからでも、本人が本当に困ったと感じれば、自然と勉強して覚えると思うんです。そのときでいいじゃないかと僕は思うんですよ。

つんく♂:たしかに、学ぶことの目的意識もあるし、やらされるよりは楽しめそうですよね。

孫:本当につらいなと思ったら、絶対、人ってみんな何か工夫すると思います。

「今やっておかないと、あとで大変」は思考停止

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