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AI時代「子どもが不登校でも"問題"ない」本当の訳 つらいこと、嫌なことからは逃げてもいい?

東洋経済オンライン / 2024年3月24日 11時20分

アメリカのシーモア・パパートさんという教育学者の方が「ハード・ファン」という言葉を使っていらっしゃいました。

つんく♂:「HARD FUN(きつい楽しさ)」ということですか?

孫:はい。たとえばプロ野球選手になりたいとか、歌手になりたいというような高い目標を目指すなら、その過程はきついし、しんどいですよね。

しんどいけど、それを乗り越えられないと突き抜けられない。乗り越えた先があるから楽しめるわけです。難しいことを乗り越えることって、楽しいことでもあるんですよね。

つんく♂:まさに、僕も「努力という言葉には、忍耐や我慢というニュアンスがあるけど、好きなことなら楽しいはずだ」というようなことを本に書いたんです。

孫:僕も「適当でいい」「努力なんていらない」なんて言う気はさらさらないんです。「やりたいと思ってはじめたなら、徹底的にやれ」って、本を書いたあとで、むしろますます思うようになりました。

つんく♂:オリンピックを目指すようなアスリートは、睡眠や食事以外はほぼ練習に費やすわけでしょう。それでも世界ランキングどころか、日本の上位にも入れない人たちはたくさんいる。

トップに立つような人たちの努力は、それこそとてつもないものです。でも、彼らは夢中になっている。やっぱり好きだから、たとえ誰かに止められてもやるっていうのは、たしかにあると思います。

好きなこと、夢中になれることを学べる「場」が重要

孫:同時に「こんなに頑張っているのに、どうして結果がともなわないんだろう」という気持ちも、すごく重要ですよね。

頑張ればどうにかなる世の中なら、そこで終わってしまうけど、そうじゃないからこそのおもしろさもあると思います。

努力でなんでも突破できれば、工夫は生まれませんから。

つんく♂:勉強って、問題だけ解けばいいわけじゃないですよね。学んだことを使って、何をするかが大事なわけで。

孫:その通りだと思います。

だから僕は、究極のところ、学校に行く・行かない、勉強をする・しないも本人の自由だと考えています。

それよりも、好きなことを学べる社会環境づくりのほうが大切だと思っています。

*このシリーズの1回目:「仕事で成功するのはプロか天才か?」意外な結論

対談場所:Rinne.bar/リンネバー
お酒を飲みながら、カジュアルにものづくりが楽しめる大人のためのエンタメスポット。廃材など、ゴミになってしまうはずだった素材をアップサイクル作品に蘇らせる日本発のバー。

つんく♂:総合エンターテインメントプロデューサー

孫 泰蔵:Mistletoe Founder

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