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「一期一会」の理解度にマネジャーの実力差が出る できる上司は自然とやっている仕事依頼のコツ

東洋経済オンライン / 2024年3月29日 9時0分

若い部下たちがついていきたいと思う、マネジャーの指示の出し方とは(写真:FreedomZ/PIXTA)

「優しく接していたら、成長できないと不安を持たれる」
「成長を願って厳しくしたら、パワハラと言われる」

ゆるくてもダメ、ブラックはもちろんダメな時代には、どのようなマネジメントが必要なのか。このたび、経営コンサルタントとして200社以上の経営者・マネジャーを支援した実績を持つ横山信弘氏が、部下を成長させつつ、良好な関係を保つ「ちょうどよいマネジメント」を解説した『若者に辞められると困るので、強く言えません:マネジャーの心の負担を減らす11のルール』を出版した。

本記事では、若い部下たちがついていきたいと思うマネジャーの指示の出し方を書籍の内容に沿って解説する。

ビジネスにおける「一期一会」の重要性

私はますます「一期一会」が重要な時代になってきたと思う。

特に世の中のマネジャーに対して強く言いたい。タイパ(タイムパフォーマンス)を強く意識する若者たちを育てようと思うなら「一期一会」の精神が必要だ、ということを。

私は20年近く、現場でコンサルティングをしてきた。多くの組織マネジャー、企業経営者と対話してきた。そこで思うことがある。おそらく「『座右の銘』ランキング」があれば、断トツに1位になるのは「一期一会」ではないか、と。

ビジネスを取り巻く状況は常に変化している。それゆえ、一瞬のうちに現れるビジネスチャンスに日頃から備えなければならない。だからこそ、多くの経営者やマネジャーがこの言葉を支持するのだろう。もちろん私も、常にこの言葉を意識して、仕事をしたいと思っている。

ところで「一期一会」の意味について勘違いしている人も多いようだ。実は私もその一人であった。ある作家から教えられてようやく本当の意味を知った。一期一会というのは、一生に一度しか会えない人との時間を対象にしているわけではない。毎日顔を合わせる相手にも「一期一会」は当てはまるということを。つまりお客様に対してはもちろんのこと、家族にも、上司や部下との間でも「一期一会」を意識して接しなければならないのだ。

部下への依頼も「一期一会」の精神で

そう考えると、部下を指導する際も「一期一会」の教えをしっかりと意識すべきだろう。部下と接する1回、1回を「二度とない大切な時間」として捉えるのだ。

しかし、「一期一会」をまったく意識していないマネジャーは、部下への依頼一つをとってもその態度は表れる。

たとえば、

「わからないなりにやってみて」

「まずは、自分で考えて手を動かして」

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