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「物価と賃金の好循環」は本当に持続可能なのか 「勝負の3年目」となる2025年に必要なものは?

東洋経済オンライン / 2024年3月30日 8時30分

代わりに重要になってきたのが「第二の力」、つまり国内発の自律的な物価上昇である。実際に「サービス」価格は前年比2%前後で推移しており、それをもたらしているのが賃金の上昇ということになる。

それではなぜ賃上げが可能になったのか。背景にあるのは、いよいよこの国の人口減少が加速してきたことであろう。昨年の人口減少は83.2万人、その前の2022年は79.8万人。年間で福井県(76.7万人)を超える人口が減っている。ちなみに福井県より小さな県は4つもある(徳島県、高知県、島根県、鳥取県)。近い将来に、この状況が反転することは考えにくい。企業としては、「賃上げをしなければ、いよいよ採用ができなくなる」という切羽詰まった感覚があるのだろう。

物価と賃金の好循環は来年の「3年目」が勝負

こうしてみると、「物価と賃金の好循環」はこれから先の3年目が勝負となる。かならずしも「未来はバラ色」ではなさそうだが、かといって今さら「デフレ均衡」に後戻りできるわけでもない。

とりあえず「変化は買い」ということで株価は上げているけれども、おのおの方、将来の変化への覚悟はありや、ということになる(本編はここで終了です。次ページは競馬好きの筆者が週末のレースを予想するコーナーです。あらかじめご了承ください)。

ここから先はお馴染みの競馬コーナーだ。

3月31日の日曜日は阪神競馬場で大阪杯(芝コース2000メートル、G1)が行われる。古馬のG1戦線を占う重要レースなるも、有力馬はこぞってドバイワールドカップデーに参戦している。牡馬ではドウデュース、ダノンベルーガ、牝馬ではリバティアイランドにスターズオンアースがいない。ああ、横綱・大関クラスが出払ってしまった大阪杯で、いったいどの馬に夢を託せばよいのだろう?

普通に考えればダービー馬のタスティエーラ(1枠2番)、皐月賞馬のソールオリエンス(5枠10番)が狙い目であろう。ところが「今年の4歳馬は弱い」との評判は無視しがたく、「大阪杯を勝つのはいつも関西馬」という経験則もある。ここは両頭に対する評価を下げねばなるまい。

大阪杯の本命馬はG1未勝利の「あの馬」

大阪杯はここ3年、連続してG1未勝利馬が勝っているレース。そこで5歳の関西馬からプラダリア(4枠8番)を本命に指名する。先行馬有利のレースでもあり、鬼の居ぬ間に「G2番長」を返上する好機と見る。

対抗には3連勝で勢いに乗るミッキーゴージャス(1枠1番)を。過去に大阪杯を2度制しているミルコ・デムーロ騎手が騎乗という点も心強い。単穴はローシャムパーク(1枠2番)。国内G1は意外にも初挑戦だが、昨年夏のオールカマーでの強さを考えればチャンスありと考える。

後はべラジオオペラ(6枠11番)、スタニングローズ(3枠5番)までを押さえたい。難解なレースにつき、買い目と金額はほどほどにしておこう。

※ 次回の筆者は小幡績・慶應義塾大学院教授で、掲載は4月6日(土)の予定です(当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)

かんべえ(吉崎 達彦):双日総合研究所チーフエコノミスト

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