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「英語を自然に訳せない」悩む人に教えたいコツ1つ 翻訳家が教える「一流」と「二流」の決定的差

東洋経済オンライン / 2024年4月1日 19時0分

「直訳調の英語」では、ビジネス相手との交渉も覚束ない(写真:metamorworks/PIXTA)

AIをはじめとするデジタル技術の発展に伴い、ビジネスモデルやサービスのあり方が変化してきた現在。サイエンス作家でもある理学博士の竹内薫氏は、この大きな環境の変化に対応するためには「思考センス」を磨く必要があると説きます。とりわけ「言葉の思考センス」に着目する同氏が、ほんとうに「伝わる英語」のポイントを解説します。

※本稿は竹内薫氏の新著『東大卒エリートの広く深い学び方』から一部抜粋・再構成したものです。

自然な英文和訳に必要な「言葉の思考センス」

まずは、思考センスを高めるための融合学習の活用について解説していきます。

思考センスと聞いて、私が真っ先に思いつくのは言葉の思考センスです。
言葉は思考に影響を与え、思考は言葉に影響されますから、思考センスを考えるうえで言葉選びを取り上げたいと思います。

たとえば、私は翻訳家でもありますから、ここでは「英文和訳×自然な日本語」というもので考えてみましょう。

「英文を和訳するとき、いかに自然な日本語で表現できるか?」

これは、学生だけでなく、ビジネスパーソンにとってもなかなか難しいのではないでしょうか。

そこで、まずは私のフリースクールに通う子どもたちの例をご紹介しましょう。

私のスクールにはバイリンガルの子どもたちが通っていますから、子どもたちに英文を和訳させると、小学校の中学年くらいまでは比較的自由に和訳しています。子どもたち自身が英語を読んで理解したものを、何となく感覚的に自分が普段よく使う日本語に変換しているのです。

小学校の中学年までは、これが自然で正しい方法だと私は考えています。

ところが、高学年になってくると少し変化が出てきます。辞書を使うことにも慣れて知恵がついて、語彙力が増えてくるからでしょう。そのとき意外にも、辞書で引いた言葉をそのまま使いたがるのです。

たとえば、「勤勉」とか「忍耐力」といった漢語系の難しい言葉がそうです。これらはおそらく、子どもたちが日常で使ったことがない言葉です。

そうした辞書に載っている言葉をそのままつなげて英文和訳すると、どのような表現になるのか? 皆さんのご想像通り、いわゆる直訳調のあまり褒められない翻訳文(日本語)になってしまうのです。

ビジネスの場では使えない「直訳調」の和訳

こうした直訳調の英文和訳で正解になるのは、学校のテストや受験のときだけ。多少日本語としての文章がおかしくても、たとえわかりにくくても、いかに正確に翻訳するかが求められる試験では、点数を引かれることはないでしょう。

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