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「91.4%起こらない」のに不安が消えない根深い訳 「心配ばかりで苦しい」を今すぐ取り除く方法

東洋経済オンライン / 2024年4月5日 12時0分

そこで、ここから先は、同じように不安を抱えた方々と歩調を合わせつつ、本書のなかから解決のためのヒントを探していきたい。

未来を心配するのは、もうやめよう

未来について心配するのは、無意味で愚かしいことだと著者は断じている。それはなんの利益も生まず、ただ自分の心を苦しめるだけのことなのだと。

そんなことは百も承知で、だから困っているわけだが、いずれにせよ「未来への不安はほぼ実現しない」という研究結果も出ているのだという。

2020年に、ペンシルバニア州立大学で実施された研究がそれだ。29人の参加者にそれぞれ10日間にわたり、心に浮かんだ心配ごとを記録してもらい、それらに根拠があるかどうかを調べたというのである。

結果、心配ごとのうち最も多かったのは「まったく根拠のない心配ごと」でした。さらに「なんらかの根拠がある心配ごと」についても、30日間にわたって追跡調査をしたところ、その91.4%は実際には起こりませんでした。(114ページより)

この結果からわかるのは、「私たちが日々心を悩ませている心配ごとは、かなり的外れで、ほとんど現実化しない」という「事実」だ。

心配ごとに取りつかれ不安の渦中にいるときは、それがとてもリアルに感じられるだろう。しかし、単に不安がそうさせているだけなのだ。

つまり大切なのは、「心配ごとの多くには根拠がなく、悪い予測のほとんどはハズレる」という「事実」を知っておくこと。そうすれば、気持ちは格段に楽になるはずだからだ。

とはいっても(つまり、理解しているつもりでも)、私たちの心は不安からなかなか抜け出すことができない。

だから困ってしまうのだ。しかも、なんとか抜け出したいと思っているからこそ、心は「心配が現実化するわずかな可能性」を無意識に探し続けてしまう。悪循環だ。

その結果、私たちはいつしかそれを、あたかも「確実に起こること」であるかのように受け止めてしまうのである。本当は、たちの悪い錯覚でしかないのに。

そうなると、私たちは「到底起こりえないような不安」を、「確実な未来」だと信じ込み、おびえてしまいます。「取り越し苦労」で、人生を浪費してしまい、「いまを楽しみながら生きること」ができなくなるのです。(115ページより)

やはりそれは、なんとかしなければならない。

どうやって、91.4%の不安を無視するか

不安の91.4%が無駄だとわかっているのなら、あとはそれを無視すればいいだけだ。簡単な話だが、それは心にとってはなかなか難しいことでもあるようだ。

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