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「91.4%起こらない」のに不安が消えない根深い訳 「心配ばかりで苦しい」を今すぐ取り除く方法

東洋経済オンライン / 2024年4月5日 12時0分

だからこそ、「いま」にフォーカスできるようにするべきなのだ。

現在が残念なときほど「いま」に集中する

さて、ここで2つの感じ方を比較してみよう。

① 「思っていたのとは違う状態」を、残念に思うか
② 「予想しなかった出来事」を、ラッキーと思うか
(123ページより)

一般的に、①の考え方をする人は「予想したとおりのことが起こってほしい」人なので、未来に対するフォーカスも強いといえる。

一方、②の考え方をする人は、現在の「受容度」が高いタイプだろう。「いま」を「いま」として受け入れられるということだ。

総じて②のほうが、幸福度は高くなるようだ。なぜならそういう人は、つらいときにフォーカスをより手前に引き戻すことができるから。

「フォーカスを手前に引き戻す」という小技は、誰でもすぐにできる、最も簡単にして最強のテクニックです。
例えば、マラソン大会に向けて毎日ランニングを続けているとしましょう。努力が思うように実らないときでも、「なかなかタイムが伸びない」とがっかりする(=「いま」の状態を残念に思う)のではなく、いま、大会に向けて走っていること自体を楽しむべきです。(119ページより)

つまり、「ああではない」と嘆くのではなく、「いまこうである」を楽しむべきだということである。

「いまやりたくない仕事」はどうするか?

もちろんそれは、仕事についてもあてはまる。

たとえば、どうしても気持ちの乗らない仕事があった場合には、誰かに代わってもらえないか掛け合ってみるのもひとつの手だ。

なによりまずいのは、自分で「やらないといけない」と思い詰めてしまうこと。あえて周囲の力を借りることが、よりよい結果につながるケースもあるのだ。

それでも避けられないのなら、フォーカスをもっと手前に引き戻し、意識的に楽しむべき。嫌な仕事は長く感じるものなのだから、どうせならその作業中に感じられる楽しみをいち早く見つけ、それを味わいながら仕事をこなすほうがいいわけである。

また、「嫌な仕事」を次のように脳内でポジティブ変換することも、精神衛生上、大きなメリットがあるそうだ。

「仕事でミスをした」(ポジティブに言い換え→)「これは何か他の大きな失敗と引き換えに先取りしたのだな。この程度でよかった!」
「明日までにどうせ選ばれないアイデアを100個考える」(ポジティブに言い換え→)「次の1個で人生変わるかも!」
「たった一度の会議のためだけに、大量のコピーを用意する」(ポジティブに言い換え→)「これは疲れた脳を休ませるチャンス到来!」
(119ページより)

言語化すると軽く感じられるかもしれないが、これも先述の「フレーミング」と同じく重要なスタンスであるという。

もちろんポイントは、未来にフォーカスするのではなく、「いま」に集中することだ。

秘訣はすべて「いまを楽しもう」と試みること。無理は決してしないこと。
そして「私は、それが嫌なのだけど」と自分に言う代わりに、あえてその中に楽しみを見出すようにすると、楽しく感じられるものです。(128ページより)

先述したように、人生に不安はつきもの。だとしたら、その渦中でもがき続けるより、楽しみながら乗り越えるほうがいいということである。

印南 敦史:作家、書評家

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