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フレッシュネス知られざる「アボカド10年」の真価 今年で10年目を迎えた、春恒例の限定メニュー

東洋経済オンライン / 2024年4月5日 12時30分

大人のチェーンであるフレッシュネスはもともと客単価が1000円(物価上昇前は900円)と少し高め。しかしこのところ、各バーガーチェーンも価格が上がってきており、フレッシュネスとあまり変わらなくなっている。価格を理由に利用しなかった客層も利用しやすくなったのではないだろうか。

自由に使える調味料をリニューアル

また、2022年の30周年を機に、ブランディングを見直していることも、「これまでと違うフレッシュネス」の理由となっている。

例えば、「ワールドスパイス」の進化だ。ワールドスパイスとは、店舗にケチャップやマスタード、塩胡椒、ビネガーといった調味料が備えられ、自由に使えるという、いかにもアメリカンなサービス。以前からあったものの、「ワールド」というには種類に偏りがあり、また扱っていない店舗もあるなど、サービスとして徹底されていなかった。

しかし2023年1月から、ブランドの魅力としてしっかり伝えていくために、「ワールド」の名称にふさわしくリニューアルが行われた。現在、国籍も豊かな9種類のスパイスが、どの店舗にも常備されている。

流行りの「味変」が可能なため、SNSの話題にもなりやすく、「次はあのスパイスを使ってみたい」などのリピート動機にもなる。この強みを、なぜ今まで生かさなかったのかと不思議に思える。

ランチ以外の需要を獲得

コンセプトである「バーガーカフェチェーン」の訴求も強化し始めた。コーヒーのリニューアルを行い、ドリンクの種類を拡大。154店舗中、104店舗と現在は限られているが、今後全店で展開する予定だそうだ。チュロスなど、スイーツの提供も開始した。

カフェメニューはアイドルタイム対策ともなる。16時以降、ビールに合わせた限定メニューを提供する「ヨルカフェ」と合わせて、ランチ以外の需要を獲得していく狙いだ。実際、バーガー以外の売り上げも伸びてきているという。

SNSを中心に、宣伝も以前より強化している。フォロワー数は、ツイッター(現X)を始めた2014年から緩やかに増加してきたものの、2020年から大きく伸びて、現在は23万となっている。期間限定商品の発売やフェアと結びつけた、商品が半額になる抽選キャンペーンが功を奏しているそうだ。

店舗戦略にも力を入れる。過去増減はあったものの、ほぼ一定してきたというが、2024年は新網島店(横浜市)、郡山南店(郡山市)の2店をオープン。全国展開に向け、出店を強化していくそうだ。

以上のように、アボカドメニューをはじめ、差別化ポイントを多く有しているにもかかわらず、消費者にうまく伝わっていなかったフレッシュネスバーガー。訴求力を強め、万人にとって魅力的なブランドに成長していけるのか。しばらくはお手並み拝見だ。

圓岡 志麻:フリーライター

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