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フォーミュラE「裏側から観た」東京大会の意気 チームはこの「東京E-Prix」をどう見たか?

東洋経済オンライン / 2024年4月5日 12時0分

そう語ってくれたのは、ジャガー本社で広報を担当するグローバルヘッド・オブ・PRのケン・マコノミー氏だ。今ジャガーは、2025年にまったく新しい、一説によるとベントレーとの競合になるようなプレミアムクラスのBEVブランドになるともいわれている。

「参戦時にはそこまでのブループリントは念頭にありませんでした」と、マコノミー氏。しかし、結果的にジャガーは2024年6月にはICE(エンジン搭載車)の生産をやめ、2025年からバッテリー駆動車専門のブランドになるとしている。

フォーミュラEを続けているうちに社の方針が決まっていったというのは、世の流れをうまく読んだというべきか。あるいは、自社の向かう方向をとうに見定めていたというべきか。

2024年、東京でのレースに臨んだジャガーTCSレーシングはチームランキングで1位。ドライバーのニック・キャシディはドライバーズポイントで1位、チームメイトのミッチ・エバンスは3位という好成績だった。

参戦100戦目を経たこれから

私は今回の第5戦を、ジャガーTCSレーシングとともにした。準々決勝、準決勝と決勝を前に行われたラップタイム(コースを1周する時間)によるスタート順位決定の過程では、ニック・キャシディは19位、ミッチ・エバンスが9位。

実は、キャシディは準決勝で6位の成績を上げたものの、技術規定違反でベストタイムが抹消され、19位からのスタート。エバンスは他車への妨害行為が指摘されて、やはりグリッド順位が下げられてしまったのだ。なにが起こるかわからないのが、レースである。

「東京のような幅の狭いコースではスタート順位が結果に影響する」とチーム内での会話が聞こえてきたが、ロンドンなどではクラッシュが多く、順位が大きく入れ替わったのを観ていたし、エバンスはフリー走行時にトップタイムを記録するなどしていたので、期待は持っていた。

結果的にキャシディは8位(先行したマヒンドラが失格となったので9位から繰り上がり)、エバンスは15位でフィニッシュ。

「東京のレースは大変だったが、フォーミュラE参戦100戦目となる節目のレースで、ジャガーTCSレーシングは1位を守ることができ、ニック・キャシディは(1位になったポルシェのウェーレインの63ポイントに対して)61ポイントで2位、ミッチ・エバンスも6位につけていて、リードを保っている」

ジャガーTCSレーシングは上記のように発表。さらにビッグサイトの会場で、レースのあと「(4月13日と14日の第6戦、第7戦である)イタリア・ミサノでは期待していてほしい」とジャガーTCSレーシングの関係者は言っていた。

こんな抱負を聞いていると、これからも盛り上がりが期待できるフォーミュラEである。

小川 フミオ:モータージャーナリスト

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