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外国人著名シェフが感動「日本の食材」の特別さ 香港→日本での出店を決めるまでの道のり

東洋経済オンライン / 2024年4月7日 12時0分

ただ、2019年3月のオープン時は、資金は潤沢で経営も順調でしたが、まもなく新型コロナウイルスによるパンデミックによって経営は一気に悪化してしまいます。社長はとてもいい人で、大変な時期も一緒にやってほしいと言ってくれましたが、私は彼の重荷にはなりたくありませんでした。そこで、私は一旦パートナーシップを解消することを提案したのです。

ここから、私は自らでお店を開く道を探り始めました。

まずは新たなお店を開く場所を探しました。かつてのレストランは西麻布にあり、最寄り駅は六本木でした。私はいつも電車で寝てしまうため、自宅から一番近い地下鉄駅で店舗を探したいと思っていました。そこで、選んだのが中目黒でした。

多くの不動産業者を訪ねましたが、ほとんどは日本語が話せないとわかると、積極的に取引をしてくれようとはしませんでした。電話番号、メールなど情報は聞いてきますが、連絡をするつもりはないのです。残りの仲介業者は、私が見たい物件には案内してくれましたが、私の条件に見合う物件を薦めることはしてくれませんでした。

結局、今の中目黒の店舗は不動産店の窓に貼ってあった広告で見つけました。この店はずっと閉まったままだったので、私は何日も待つと同時に、契約を進めるために、英語を話すことができる別の業者に連絡する必要がありました。現在は、この家のガレージを4人掛けのレストランに改装して、私たちは2階に住んでいます。

地獄のような「入国管理局」の失礼さ

日本に長期滞在するにはビザを申請する必要もありました。入国管理局は、私が日本で一番嫌いな場所です。パンデミックの時に訪れすぎたせいかもしれません。いつも混んでいて騒々しいという印象があります。

ほとんどの職員は日本語以外の言葉を話せません。行列は長く、運よく担当官が英語を話すことができれば、懸命に助けてくれるでしょう。しかし、ほとんどの職員は英語が話せないため、不動産のエージェントと同様、私を避けるのです。

ですが、何度か入国管理局を訪れるうちに、私は賢くなりました。まず、英語を話せる職員を見つけられるようになりました。長蛇の列に並んだ後、英語が話せない職員に担当させられそうになったら、その人を飛ばし、自分を理解してくれる職員の手があくまで待つのです。

銀行口座の開設も地獄のようなプロセスでした。外国人がビジネス用の銀行口座を開設するのは不可能に思えました。私の会計士でさえ、外国企業が銀行口座を開設するのは非常に難しいと言いました。

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