大谷翔平が「インスタグラムで発信」を始めた背景 目立つことを好まないスター選手の心持ちとは
東洋経済オンライン / 2024年4月14日 19時0分
強行開催を決めたMLBに対し、選手会が安全規約などに同意した。大谷が2年ぶりに二刀流として迎えるシーズンが、ようやく幕を開ける。
エンゼルスタジアムに、甲高い打球音とともに「フンッ!!」と気合のこもった叫び声が響いた。大谷は短パン姿で帽子を後ろ向きにかぶり、右足を上げない打撃フォームで鋭い打球を飛ばした。
自身のインスタグラムで「First outside BP in a while(久しぶりの屋外打撃練習)」とつづり、動画を投稿した。続いて、スライドショーのように表示できるストーリーズ機能に「WE'REBACK(戻ってきたぞ)」とメッセージ。2018年10月の右肘のトミー・ジョン手術を経て、二刀流で復活を期すシーズンへ順調な調整ぶりをうかがわせた。
選手会は7月1日までにキャンプ地に集合することや、健康と安全面の規約を含む運用マニュアルに同意。ロブ・マンフレッド・コミッショナーは「2020年シーズンの開幕が迫っていることを発表でき、喜んでいる。既に選手会に60試合制のスケジュールを示し、近く素晴らしいファンに野球をお見せできることを楽しみに思う」とコメントした。
例年より102試合短縮されたシーズン。ウイルス感染防止のため同地区内の対戦が中心となり、延長戦は走者二塁から始めるタイブレーク制が導入された。
7月3日。新型コロナウイルス感染拡大の影響で3月中旬に中断したキャンプを、「サマーキャンプ」と題して再開した。
右肘手術からの投手復帰を目指す大谷はブルペン投球を行い、打席で同僚投手の球筋も確認。無観客でポジションごとに時間と場所を区分し、"密"を避けて練習するなど厳戒態勢でのスタートとなった。
大谷「100%の状態で貢献したい」
大谷は翌4日にオンライン取材に応じ、投打二刀流でのプレーについて「しっかり100%の状態で貢献したい。60試合制なので最初から最後まで全力でしっかりと飛ばしていきたい」とフル回転を誓った。
キャンプ中断以降で初めての会見。3日のキャンプ再開までに実戦形式の投球練習を週に一度行い、最多で60球ほど投げていたという。
右肘に負担をかけない投球フォームのテーマは「よりシンプルにしたい」。打者では今春のキャンプでは右足を上げるフォームを試したが、昨季同様上げないとし「(60試合制で)短いですし、飛ばせるだけ飛ばして(投打)両方しっかりやりたい」と繰り返し話した。
7月7日。大谷は本拠地で行われた特別ルールの紅白戦で先発。打者10人に50球を投じ、7四球を与えた。結果は出なかったが、右肘のじん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)前の2018年9月2日のアストロズ戦以来、674日ぶりの実戦登板が無事に終了。完全復活に向けた大きな一歩となった。
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