入社してすぐ「モチベーション落とす」新人のナゼ 「褒める」ことよりも100倍大事な「存在承認」
東洋経済オンライン / 2024年4月16日 6時50分
「優しく接していたら、成長できないと不安を持たれる」
「成長を願って厳しくしたら、パワハラと言われる」
ゆるくてもダメ、ブラックはもちろんダメな時代には、どのようなマネジメントが必要なのか。このたび、経営コンサルタントとして200社以上の経営者・マネジャーを支援した実績を持つ横山信弘氏が、部下を成長させつつ、良好な関係を保つ「ちょうどよいマネジメント」を解説した『若者に辞められると困るので、強く言えません:マネジャーの心の負担を減らす11のルール』を出版した。
本記事では、入社してすぐに新人のモチベーションが下がってしまう原因と、その対処法について、書籍の内容に沿って解説する。
新人のモチベーションをどう上げたらいいかわからない
新刊『若者に辞められると困るので、強く言えません』で最も反響が大きいのは「主体性と強制のバランス」についてだ。多くの上司は部下の「主体性」について悩みを抱えている。どのように、もっと主体的になるのか。どうすればもっと当事者意識を持って仕事をするのか。その悩みに対し、本書ではどうバランスよく「強制」という処方箋を使うのかを詳しく解説した。ぜひ参考にしてもらいたい。
さて主体性と同じように、上司が気にかけるのが部下の「モチベーション」だ。
「若い人のモチベーションをどのように上げたらいいか、わからない」
こう悩んでいる上司はとても多い。
実際に、4月に入社してすぐに「モチベーションが落ちた」と発言する新入社員がいる。ゴールデンウィーク明けに体調不振に陥ることを「五月病」と呼んだ。会社や学校など、新しい環境に適応できないことが原因のようだ。
また昨今は、まるで退職したかのように最低限の仕事をこなす「静かな退職」という働き方が広まりつつある。もちろん、最初から「静かな退職」をするつもりで就職する人はいないだろう。何らかの事情で働くモチベーションが落ちたことが原因ではないかと思う。
このような「静かな退職」者、「五月病」を煩わせないためにも、新入社員のモチベーションを落とさないようにするにはどうしたらいいのか。今回は、モチベーションについて徹底解説したい。
多くの上司が勘違いしている「モチベーション」について
モチベーションとは内発的な動機という意味だ。やる気とか意欲のことである。ただ、多くの上司が勘違いしていることがある。
「そもそも、若者はモチベーションを上げたがっているのだろうか?」
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