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上司必読!若者のメンタル不調を防ぐ目標設定 「どうしたらいいか、わからない」を解決する技

東洋経済オンライン / 2024年4月24日 10時0分

目標を下げてしまえば、部下の成長意欲は落ちてしまう。テストで「80点」を目指している生徒に「60点にしよう」と言っているようなものだ。だから、そこまでの努力の指標を落としてやるのだ。このケースでいえば、集客のコンバージョン率を低くすればいい。

「15人に電話して1~2人の集客」より「30人に電話して1~2人の集客」のほうが半分のコンバージョン率で済む。プロ野球で表現するなら、

「打率3割ではなく、打率1割5分で」とするのだ(※もちろん、毎日30人に電話することが物理的に可能であることが条件だ)。

絶対達成に不可欠な「小さな達成体験」

最後に(3)について。「小さな達成体験」だ。私がクライアント企業を支援するとき、最も重要視している要素でもある。

私は20年近く「絶対達成」をコンセプトに企業を支援してきた。

「絶対達成」というフレーズを聞くと、「厳しい」「怖い」というイメージを持つ人が多い。しかし、目標設定を間違えなければ「絶対達成」は難しくない。それどころか達成感を覚えられ、やりがいを感じたり、仕事そのものが楽しくなるものだ。

名著『7つの習慣』にも書かれてあるとおり、「終わりを思い描くことから始める」という習慣は本当に重要だ。イメージができない目標は、達成しようという意欲も落とす。

「フルマラソンで5時間を切ろう!」

というのは、単なるスローガンであり、意気込みだ。具体的なイメージを持つためには、目標そのものを細かく、小さくすることだ。

「1キロ先のあの場所まで、7分で行こう」

このように決めることで「達成体験」を多く積み重ねることができる。

「よし! 7分で行けた」

「4回連続で7分ペースで行けた!」

達成感を味わうことでモチベーションは上がるものだ。「小さな達成体験」を重ねることで自信が芽生え、大きな目標を達成できるようになる。

なぜ「小さな成功体験」は積み上げられないのか?

最後にワンポイントアドバイスをしたい。(1)目標より指標を決める、(2)指標を低くする、(3)小さな達成体験を意識する、の3つうち、最も重要なのは「小さな達成体験」である。一般的には「小さな成功体験」というが、なかなか難しい。なぜなら「成功」という概念がとても曖昧だからだ。繰り返すが、曖昧なものはイメージしづらい。

したがって「小さな成功体験」ではなく「小さな達成体験」を意識しよう。目標さえ適正であれば、必ず達成できる。

上司は小さな指標を設定し、小さな達成体験を意識していこう。若者を健全に育てるうえで、とても重要な考え方だ。

横山 信弘:経営コラムニスト

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