1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

5時間待ちも、「中目黒のスタバ」が繰り出す仕掛け ここで生み出されたアイデアが全国の店舗に波及

東洋経済オンライン / 2024年4月27日 13時30分

「スターバックス リザーブ ロースタリー 東京」の外観。建物の前には桜並木が広がる (筆者撮影)

今年の花見の季節は国内各地で多くの人が桜見物に訪れた。東京都内の名所のひとつが、目黒川の両岸に桜並木が広がるエリアだ。

【写真で見る】メディア説明会で披露された人気ドリンク、真ん中が「石臼抹茶 ティー ラテ(ホット)」

この一角(住所は目黒区青葉台)に立地する大型カフェに「スターバックス リザーブ ロースタリー 東京」(以下、「ロースタリー 東京」)がある。建物は4階建てで各階はそれぞれ個性を打ち出し、ここでしか味わえない飲食や景観を求めて国内外からお客さんが訪れる。

桜が満開だった4月7日の日曜日は「入店まで最大5時間待ち」というSNS投稿もあった。

実はこの店、観光名所の一方で、さまざまな仕掛けを行う。ここでの取り組みがその後に横展開された例もある。今回は施設の責任者に話を聞き、知られざる側面を紹介したい。

「落語」と「エスプレッソ」イベントを開催

4月11日、花びらと葉桜の景色の中、「ロースタリー 東京」では、「スターバックス ロースタリー座」のメディア説明会が開催された。4月18日から24日まで期間限定で開催された“落語でコーヒーを味わう”という体験イベントの紹介だった。

コーヒーを題材にした新作落語を披露したのは桂枝之進氏。22歳の若手落語家が喫茶店を舞台にした身近な言葉で語りかけることで、新たな顧客訴求への思いも込めた。

「『ロースタリー 東京』は2019年2月28日の開業以来、5周年を迎えました。それを記念し、開業以来掲げてきた“五感でのめり込む体験”と5周年を掛け合わせ、『5感と、コーヒー。』をコンセプトにしたコーヒー体験をお届けしようと考えたのです」

「ロースタリー 東京」ゼネラルマネージャーの菅原俊英氏はこう説明する。第1弾のテーマには前述した「落語」が、次いで「エスプレッソ」が選ばれた。

「エスプレッソは『コーヒーセッション -First Shot-』という有料セミナー(60分3300円)で、4月26日~5月28日の6回にわたり開催予定(すべて満席)で、その後は定番イベントとして考えています。スターバックスのコーヒーの原点である『エスプレッソ』の物語をロースタリー 東京のバリスタが紹介しつつ、コーヒー愛好家の皆様と語り合うために企画しました」(菅原氏)

スターバックスがアメリカ・シアトルで誕生したのは1971年。日本1号店は1996年で28年の歴史を刻む。人気メニューに「カフェラテ」(商品名は「スターバックス ラテ」)や「キャラメル マキアート」があるが、いずれもエスプレッソをベースにしたドリンクだ。

旗艦店ではなく、「ラボ」のような立ち位置

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください