自己アピール上手が実践している「7対3」の法則 国山ハセンが勧める対話の温度を上げる方法
東洋経済オンライン / 2024年4月29日 21時0分
対話の温度を上げるには、まず「話す」より「聞く」
挨拶やちょっとした自己紹介を終えた後、いきなり自分の話から始めてずっとしゃべり続けていませんか?
もしも「学び」や「チャンス」につながる対話を目指すなら、まずは相手の話を「聞く」。特に対話の前半は、聞き役に徹するが吉です。
久しぶりに会う人のためにとっておきのエピソードを話す準備ができていたとしても、相手が一方的に自分の話をしていたら、「今日はあの話をする出番はなさそうだな……」と引っ込めてしまいますよね。
対話のスタート時点から、相手の話に耳を傾ける姿勢を示すことで、「この人はちゃんと話を聞いてくれそうだ」という印象を持ってもらえます。
対話のスタート時点で、「安心して話せる空気」をつくることが重要なのです。
「何か面白いことを言わなきゃ」と焦ってしまう気持ちもわかります。「つまらない人と思われたくない」という不安が、そうさせるのだと思います。
でも、発想をこのように転換してみましょう。
話すことよりも聞くほうが、よりよい自己アピールになる。
「何も話していないのにアピールになるの⁉」と不思議に感じるかもしれませんね。
でも、こんな経験に心当たりはないでしょうか。
飲み会や食事会の場で、複数人でひととおり話し終えて別れた後に、最も好印象を残す人は誰か。それは一番話した人ではなく、むしろほとんど自分の話をしなかった「聞き上手」の人だった。
人は自分の話をじっくり聞いてくれる人に対して、心を開くもの。
高度な知識を誰にでもわかりやすく披露したり、鉄板ネタでドッと場を沸かせたり。そんなコミュニケーションの達人は世の中を見渡してもほんのひと握りです。
「引き算」の意識で相手に気持ちよく話してもらう役回りに徹することで、対話の時間を通じて、自分のよさを感じてもらえたらいいと私は考えています。
「ハセンさんと話すとなんだか楽しい気分になる」。そう感じてもらえたらバンザイです。
「話しやすかった」と満足してもらおう
対話の前半は「聞くが7割」という感覚で、相手の目を見て、じっくり傾聴に徹しています。
「話すが3割」くらいにしておくと、引き出しの余力を残しておくことができます。相手がこちらに興味を示してくれたタイミングで、話題を豊富に提供できて対話が盛り上がるというメリットも。
つまり、「聞く姿勢」をしっかり示すことで、相手の緊張や警戒が解け、「これも話していいかな」「あれも話してみようかな」と心の扉がどんどん開き、対話の温度が上昇していきます。
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