1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

「正論を言う」リーダーが部下から慕われにくい訳 4月、新たに「マネージャー」になった人たちへ

東洋経済オンライン / 2024年4月30日 19時0分

リーダーが正しく業務の洗い出しを行い、目標や業務計画をきちんと立てて、メンバーの分担を事細かに決めてあげる。それが一番早くて、合理的。それこそがリーダーシップを発揮することである。そんな考えを持っていませんか。

それは一見、正しいように感じられると思います。

しかし、多くの人は、自分で考えたり決めたりすることにモチベーションを感じます。人から一方的に押し付けられるのは嫌なもの。いわゆるやらされ感です。私が本気で変わろうと考えて、周りを見るようになったとき、少しずつそのことに気づきました。

するとまずは、すぐ近くの部署に、「こんなリーダー、上司になりたい」と思えるようなマネージャーの存在に気がついたのです。

その人のもとには、部下たちが入れ替わり立ち替わり相談に行っていて、さながら“行列のできるマネージャー”といった体でした。しかも、相談に行く部下は誰もが、笑顔でそのマネージャーと話をしています。

そして、部下が「これはこういうふうにやろうと思うのですが、どうでしょう?」と持ち掛けると、そのマネージャーは「いいよ、いいよ、思ったようにやればいいよ」と、何にでもOKを出しているように見えたのです。

それは、私が経験したことのない光景でした。

まず、部下が自ら私に相談に来ることは、あまりありませんでした。

それに、私に笑顔で話しかけるようなこともありません。また、私自身が部下に対して、そんなに明るく、GOサインを出してはいませんでした。

「人には感情がある」となかなか気づけなかった私でも、やはり部下に嫌われるのは気持ちのいいものではありません。“部下に嫌われ続けるマネージャー人生”なんて嫌だなと、素直に思いました。

そのとき、後輩に言われた「人には感情があるんですよ。園部さん、そんな簡単なこともわからないんですか!?」という言葉の意味が、少しわかるようになりました。

要は、部下の感情をくみ取らなければ、信頼されないし、相談にも来てくれないということです。

今思えば、とても当たり前のことですが、当時の私には、まったく思いも寄らないことでした。

信頼できないリーダー、相談したくないリーダーと、部下との間に、心地よいコミュニケーションが生まれるはずがありません。ただ、リーダーから部下に、一方的に仕事の指示を出しているだけでは、部下のモチベーションが上がるはずがなかったのです。

モチベーション高める「自己決定感」

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください