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「正論を言う」リーダーが部下から慕われにくい訳 4月、新たに「マネージャー」になった人たちへ

東洋経済オンライン / 2024年4月30日 19時0分

「私も“メンバーに気軽に相談してもらえるマネージャー”を目指そう!」

私は理想とする明確なリーダー像をイメージし、まずはそのリーダー像を実践するのに参考になりそうなビジネス書を、片っ端から読みはじめました。

そのたくさんのビジネス書の中から見つけたのが、「自己決定感」という、リーダーにとって非常に重要な考え方でした。

この言葉の基になっているのは、1985年にアメリカの心理学者、エドワード・デシ氏とリチャード・ライアン氏が提唱した「自己決定理論」で、自分から自発的に決定することがモチベーションや成果に影響するというものです。

この理論に端を発して、モチベーションを高めるためには、誰かに言われたからではなく、自分で決めて自発的にやっているという「自己決定感」が必要であるという考え方が広まったのです。

「自己決定感」とは、噛み砕いていうと、「リーダーが決めるのではなく、まず部下やメンバーに考えてもらおう」「部下やメンバーに自分で決めてもらおう」という考え方です。

「人は自分で決めたい動物なんだな」と、自分のこれまでの経験でも、一方的に上司に指示されるより、自分の意見を聞いてくれたり、やり方に裁量を持たせてくれたときにやりがいを持って仕事ができたなと思い返し、やっと腹落ちしたのです。

モチベーションを上げる方法

かつての私のように、効率重視で仕事の分担から進め方までリーダーが一方的に決めて指示を出す方法では、部下やメンバーのモチベーションが上がるわけがなかったということです。

私は試しに、会議などで仕事の分担を決める際、「やりたい業務をやってもらいたいです。それぞれどの業務を担当したいですか?」という具合に、自分たちで選んで決めてもらうようにしてみました。

もしメンバー同士、やりたい業務が被ってしまったときには私が間に入って調整しましたが、それも本人の考えを確認し、進んでその仕事を担当できるようにしたのです。

そうすると、メンバーたちのモチベーションがみるみる上がって、主体的に仕事をしてくれるようになりました。

そして、私のところに相談に来てくれるようにもなりました。

それまでのメンバーの様子とのあまりの変わりように、ものすごいギャップを感じましたが、自分が試してみたことに結果がついてきたので、少しずつ自分のマネジメントに手ごたえを感じるようになりました。

園部 浩司:人材育成・組織風土改革コンサルタント/研修講師/プロファシリテーター

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