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なぜ哲学は多くの人が挫折する学問なのか? 初心者でも哲学のいろはがわかる学び直し法

東洋経済オンライン / 2024年5月4日 15時0分

こちらでは哲学の歴史ではなく、個々の哲学者についての学び方を紹介します。関心のある哲学者についての入門書を読みながら、実際の哲学書も少し読んでみるというやり方をおすすめします。

たとえばプラトンならプラトン入門といった類の本を読みながら、実際のプラトンの作品の『ソクラテスの弁明』や『ゴルギアス』を読んでみるという要領です。哲学史ではどうしても哲学者1人1人に割り当てられるページ数が少ないですが、プラトン入門ならまるまる1冊プラトン関係のことですから、プラトンに興味がある人には絶好の書物です。

これも哲学史と同じく、複数冊読むのがいいでしょう。アリストテレス入門というような本もまたたくさんありますから、自分が良さそうだなと感じた本や、信頼できそうな人の推薦するものなどをあわせて複数冊読んでみましょう。

入門書も、その哲学者の全体像を解説するタイプと、ある時期やある作品について集中的に解説するタイプがあります。たとえばウィトゲンシュタインという現代の哲学者には、一般に前期思想と後期思想があると言われています。前期や前期の著作『論理哲学論考』の解説がメインの入門書もあるでしょうし、後期『哲学探究』の解説がメインの入門書もあるでしょう。そのあたりも含めて、複数冊読んでみることをおすすめします。

それと同時に、哲学者本人の著作も手元に置くことが大切です。全部読まなくてもいいので、入門書で特におもしろいと感じた箇所を、あらためて本人の著作のほうでも確認してみるという感じで開いてみてください。哲学書は何度も読むものですから、最初から最後までの通読にこだわらず、拾い読みを何回もすればよいのです。

この2つのステップを行ったり来たりして楽しみながら学んでいけば、いつの間にか哲学についての知識は深まっています。

ただ、これで終わりません。まだまだ難しくて何を言っているのか全然わからない記述も多いでしょう。そこで、次のステップです。

哲学書:複数人で哲学書を読んでみる

これはいわゆる読書会です。自分だけで読んでもいいのですが、誰かと一緒に読むと、継続的に哲学書を読む機会を作れます。それに、良くも悪くも自分のペースで進まないので、ちょっと課題化・業務化するような感覚があります。

自分1人で読んでいたらそのまま読み流すようなところに誰かが妙に関心を持ったり、その反対もあります。読書会を通じて、あらためて哲学書の特定の箇所を読み直したり、別の解説書を読んでみるきっかけが生まれます。

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