なぜ哲学は多くの人が挫折する学問なのか? 初心者でも哲学のいろはがわかる学び直し法
東洋経済オンライン / 2024年5月4日 15時0分
読書会というと有志で集まった人たちによるグループのイメージですが、たとえば専門家による講義に参加してみるということも1つの手です。カルチャーセンター的なイメージですね。気に入った入門書の著者がどこかで講義をしているようでしたら、気楽に参加するのもありです。たいていの場合、講義1回分は、飲み会1回分より安いですから、そんなに思い切る必要もありません。
ちなみに私ネオ高等遊民も哲学書の読書会をよくやっています。その経験から、読書会へ参加するにあたっての心構えやコツを挙げるとすれば、次の2つです。
①一定期間にわたって複数回参加する
②質問や考えを1回でいいから発言する
①は、当たり前のことですが意外とできません。継続的に参加するのがやはり大切です。そして、②ですね。聞くだけではなく参加するということです。どんな的外れな質問だとしても、やはり自分なりに理解することが大切です。それには発言することが効果的です。発言するだけでなぜか記憶にやたら残るので、ぜひ発言しましょう。
次はライブ感のある学び方を紹介します。
対話:哲学対話や雑談を聞いてみる
これは、いわゆる哲学カフェへの参加だったり、YouTubeやSNSでの生配信を聞いてみたりということです。トピックが限定されていますし、トークには無駄話も多いでしょう。ですから、これまで述べてきた勉強的な学びにはならないのですが、誰かが哲学に関することを生き生きと話しているのを目撃するという経験は、自分の学習意欲を刺激してくれることがあります。
しかもオンライン上なら気軽に視聴・参加できますから、タイミングが合えば、いわゆる「作業用BGM」的につけっぱなしにしておいてもいいでしょう。
特に対話や配信では、参加者を集めるために、生活や身近な問題をテーマにすることが多いです。そういう話題から、哲学にどう話がつながるのかを考えてみることができます。
最後に、応用編あるいはまとめです。
まとめ:自分でも書いたり話したりしてみる
これまでの勉強をきちんと自分の忘れない知識にするためには、自分でもなんらかの形で発表することがコツです。
発表の形はなんでも構いません。文章にするのでもいいし、誰かに話したりプレゼンテーション的に発表するのでもいいです。自分に合ったやり方でやってみましょう。読書会や講義でも、自分でドキドキしながら発言したことだけは、結構覚えているものです。
これも継続的に、いろんなトピックでやるといいですね。発表するためには、他人でもわかるような言葉を考えなければなりませんから、それだけ自分の理解がはっきりと現れますし、どんどん自分の頭の中もクリアになっていきます。
以上、哲学の学び方を紹介しました。世の中、哲学の勉強だけをしているわけにはいかないので、以上述べたことをすべてやるのはなかなか大変ですよね。でも哲学は、2500年続いている、息の長い学問です。廃れる心配はありませんから、ゆるく長く付き合っていけるといいですね。
ネオ高等遊民:哲学YouTuber
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