部下と上司の関係「ちょいゆる感」が実は重要な訳 「フラットな間柄」がもたらす意外な効果とは
東洋経済オンライン / 2024年5月7日 8時30分
新年度に昇格・あるいは新たな配属でプロジェクトリーダーを任された人も多いのではないでしょうか。
自分に与えられたチャンスを生かし、メンバーとのコミュニケーションを良好にして、成果を出すためにはどうすれば良いのか、日々試行錯誤を繰り返している人もいると思います。
これまで述べ2万人超のリーダー育成を手掛けた人材コンサルタント、園部浩司さんの著書『変化をもたらすリーダーは何をしているのか?』(フォレスト出版)から一部抜粋・編集してお届けします。
“ちょっとゆるい”くらいがいい
「メンバーが主体的に行動し、仕事のやりがい・達成感を得られるチーム」とは、具体的にいうとどういうチームなのでしょうか。
明確なイメージを持っていただけるように、その条件を以下に挙げてみます。
◎ リーダーがメンバーに、上司・部下という立場の違いを意識させない
◎ 言葉は基本「ですます調」でていねいだが、フラットな関係で会話する
◎ チームの皆が、何の抵抗もなく発言できる。その発言を否定する人は誰もいない
◎ メンバー全員の発言を何らかの形で採用する
◎ 皆でアイデアを出すための企画会議をすると、物事が決まる。メンバーには「自分で決めた感」がある
◎ 企画会議を終えた後には、「今日の会議、楽しかった」と言う人が多い。メンバーの納得度も高い
これらからイメージしていただいた、「メンバーが主体的に行動し、仕事のやりがい・達成感を得られるチーム」は、どうすれば作れるのかをお話ししていきます。
大切なのはメンバーの「自己決定感」
「メンバーが主体的に行動し、仕事のやりがい・達成感を得られるチーム」の条件にある「自分で決めた感」は「自己決定感」です。メンバーにこれを感じてもらうには、1人ひとりの発言量が多くなければなりません。
そのためには「ここでなら、自分の考えをいくら発言しても大丈夫。否定されたり、あいつはダメだと言われたり、思われたりしない」という「安心感」があることが前提です。
このような安心感を持ってもらうためには、「つねに安心で安全である」という雰囲気を作る必要があります。
そこで目指すのが、フラットな関係作りです。
役職や社歴によって、目上・目下がはっきり分けられていると、目下の立場にいる人からは、目上の人に対して発言しにくくなります。
もちろん、組織ですから、役職や社歴の違いはそれぞれありますが、それによって発言をためらわなければならない環境にしないことです。
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