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円安でも意外に安価「ノルウェー鉄道旅」の醍醐味 物価高対策にはコツがある、ITには慣れる必要

東洋経済オンライン / 2024年5月7日 6時30分

さらに、同じノルウェーでも鉄道と高速バスではシニア料金の適用年齢に差があり、高速バス乗車時、運転手に「何歳?」と尋ねられ「65」と答えると運賃が半額になった。

物価高のノルウェーであるが、高齢者が旅行しやすくできていることには好感が持てた。ただ、前述の観光鉄道にはシニア料金はなく、生活路線と観光路線を分けているようでもある。

都市交通は物価高を避けることが難しい。首都オスロの市内交通最低料金は90分有効40NOK(566円)である。そこで7日券385NOK(5467円)を購入、1日分は781円相当で、メトロ、トラム、バス、定期船が乗り放題、運賃のうち50NOKはカード代なので払い戻しできる。

乗車券は現地の人は概ねスマホのアプリを使っている。旅行者も切符を前もって用意しなければならないが、切符売場はオスロ中央駅など主要駅以外にはなく、コンビニで購入する。コンビニはセブン‐イレブンをよく見かけたが、ナーヴセンというノルウェーのコンビニが公共交通の切符販売指定業者のようで、そのあたりの事情を知っていないと戸惑いそうだ。切符を持たずに乗車して乗務員から購入もできるのかもしれないが、かなり割高となる。

ベルゲンのトラムは世界でも珍しいスイス製7連接の車両である。停留所に券売機があり、日本人にも馴染みやすいと思いきや慣れないとちょっと難しい。券売機に紙の切符やICチップなどが出てくる部分がない。機械を操作し、クレジットカードを入れるとQRコードが表示され、それをスマホで読み取ってチケットを購入、クレジットカード決済となる。スマホとクレジットカード所持とネット環境が必須である。

空港へも運行しているが、空港駅にも駅員はおらず、こういったシステムは日本では普及していないので戸惑ってしまいそうである。係員との対話もインターホンのみ、英語が不得意な場合でも身ぶり手ぶりということができないので、IT化に慣れる必要があるだろう。ここでは24時間券105NOK(1491円)と90分有効の1回券40NOK(568円)を利用した。

世界最北の路面電車の切符もコンビニで販売

ノルウェー中央部に位置するトロンハイムも訪ねた。人口13万人の小さな都市であるが、ノルウェーでは第4の都市になる。世界最北の路面電車が走る街で、市内中心地から、山の中腹にあたる住宅地を抜け、閑静な林のなかが終点となる。途中までは市民の足といった車内であるが、終点まで利用するのはハイカーといった顔ぶれになる。

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