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ファンド語る「ブラザー工業とのTOB競争」の意義 ローランドDGのMBO、主役の一人がタイヨウCEO

東洋経済オンライン / 2024年5月15日 7時50分

日本の資本市場がより効率的なものになるきっかけになると思う。そうでないと日本の競争力が失われると心配している。

今の日本はアメリカの1980年代の状況に近い。アメリカの市場の歴史を振り返れば、1960年代に多くの合併買収があり、コングロマリットのような巨大企業が出現した。しかしそれらの企業は次第に経営が非効率となった。その状態を変えるため、1980年代に敵対的買収をやり始めた。

この時代には「敵対的買収がたくさんあった」というイメージがあるが、実はそうでもない。マーケットが活発化していく中で自発的な合併買収が増えた。日本も最初は敵対的な買収からだろうが、その後のフェーズではいろんな会社が自発的に合併買収を積極化していくのではないか。

YFOが資金面でサポート

――タイヨウも任天堂創業家の資産運用会社であるヤマウチ・ナンバーテン・ファミリー・オフィス(YFO)に買収されました。

YFOは過去にはアメリカのビッグテック企業に投資していたが、2019年ころから日本市場に参加する方法を探していた。「敵対的な提案はせず、日本の企業をサポートしたい」というビジョンがタイヨウと一致していた。タイヨウの手法を学びたい、ということで買収に至った。

ローランドDGの件もYFOがいなかったらやりにくかったと思う。MBOを行うとなると短期で資金を集めないといけないが、YFOと一緒だったので助かった。

日本は海外からは入りづらいマーケットですよ。文化や言葉、会議中に居眠りしているおじさんをどう理解すればいいのかとか(笑)。われわれは日本のことを深く理解しているコンビ。今後はYFOと協力した案件が増えるだろう。

吉野 月華:東洋経済 記者

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