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公立トップ校に受かる子に共通する「親の育て方」 東大生に聞いた「どんな親に育てられたか」

東洋経済オンライン / 2024年5月16日 7時0分

(1)子どもに「勉強しなさい」と言ったことがないか、ほとんど言わない

これは最大の特徴です。公立トップ校に合格する子は「勉強しなさい」と言われた記憶がほとんどありません。このお話をすると、必ずと言っていいほど次の疑問が出てきます。

「勉強しなさいと言わなくてももともとやる子だったから、言わなくて済んだだけでは?」

もちろん、その可能性もあります。生来、自ら目標を作ってそれに向けて邁進する子は実際にいます。どこでそのようなメソッドを学んだのか知りませんが、筆者もそのような子に何人も会ってきました。

一方で親から「勉強しなさい」と言われ続けて勉強が嫌いになり、やる気を失った子は数知れません。そのような場合、「2週間、勉強についていっさい触れないようにしてください」とアドバイスすると、子どもが自ら勉強し出したケースが多々あるのです。ということは、親の「勉強しなさい」の一言が子どものモチベーションを下げていたということになります。したがって、「親が勉強しなさいと言えば言うほど、子どもは勉強しなくなる」ということが推測されます。

(2)子どもの興味を大切にし、長所を伸ばすことに視点を向けている

長所伸展が大切と言われて久しいですが、現実は、長所を伸ばすよりも短所をいかに是正させるかに焦点を当ててしまうことが少なくありません。なぜ、短所是正からではなく、長所を先に伸ばすことが望ましいかといえば、次のような背景があるからです。

「長所をさらに伸ばすことで、子ども側に気持ちのゆとりができ、その結果、自覚している短所を“後から自己修正”していく」

さらに公立トップ校に合格した子の親御さんとお話ししていると、「子どもが興味を持ったことを応援するスタンスでいた」と聞きます。もちろん、学びにつながることを子どもに提案したり、体験させたりすることもやっていますが、基本的に子どもの興味関心を大切にしていたようです。

すると日常、子どもには「指示・命令・脅迫・説得」ではなく、自然と「自己肯定感を高める言葉」を使うようになります。

(3)親自身も自分の人生を楽しんでいる

親子関係で最も大切なことの一つとして、「子どもの成長は親の犠牲によって成り立っているわけではない」ということです。「あなたのために私は頑張っているのよ‼」と言葉にしないまでも、そのような雰囲気を出されたとしたら、子どもは大きな心理的負担を感じます。

かつて、東大生をゲストに招いて、母親対象のカフェスタイル勉強会「Mama Café」を行っていたときのことです。筆者が学生に「どのような親に育てられましたか?」と毎回変わるゲストに聞いていましたが、そのとき何人からも同じような回答が返ってきたので参加者一同驚いていました。その回答とは次のようなことです。

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