1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

公立トップ校に受かる子に共通する「親の育て方」 東大生に聞いた「どんな親に育てられたか」

東洋経済オンライン / 2024年5月16日 7時0分

「普通の親です。父はサラリーマンで、母は専業主婦(もしくはフルタイム会社員)です。そういえば、両親が楽しむ所によく連れて行かれましたね」

両親が楽しむ所とは、例えば登山やスポーツなどが例としてあがっていました。ただ連れて行かれたのではなく、「親の楽しむ所」というのが重要なキーワードです。親としては特に自分の楽しんでいる姿を見せようと思っていたわけではないと思いますが、結果として子どもは「親の楽しむ姿を見て育ち、それが印象に残っている」という共通点があったのです。公立トップ校に合格する子の親も、自分の人生と子どもの人生を分けて考える傾向があり、自分の犠牲によって子どもを育てるという発想はありませんでした。

人として大切なことを重視

(4)単に点数を取ること以上に人生には人として大切なことがあると認識している

公立トップ校、上位校に合格した子の親御さんと面談していると、トップ校に進学してほしいという欲がないことに気づかされます。それよりも、「人の迷惑にならないように」「自分らしい生き方をしてほしい」という、道徳的、倫理的な話が出てきます。

「勉強ができる子だから、そのような考え方になるのでは?」と思うかもしれませんが、そうではないと思えるエピソードがあります。

良かった成績が落ちていった子で後に公立トップ校に合格したケースです。そのようなときに面談すると親は心配になり、勉強についてあれこれと話が出てくることが一般的ですが、成績のことはいっさい、意に介さず、「勉強のことは、子どもに任せているので……」「自分で乗り越えていかないといけないので……」という雰囲気です。勉強を心配している素振りはありません。点数を取ること、成績を上げること以上に、人として大切なことを重視していることがうかがえます。

(5)自分のことは自分でやらせたり、考えさせたりしている

もちろん、親がサポートしなければならないことは、サポートします。しかし、自分でできることは自分でやらせる傾向にあります。考えることもそうです。「自分のことなんだから、自分で考えなさい」というスタンスです。

子どもから相談を受ければ傾聴し、アドバイスを求められたらアドバイスをする姿は、まるで他人の子どもの相談を受けるカウンセラーのようです。このような状況から、子どもは「自分でやらないと先に進めない」ことを学びます。しかし、親というアドバイザー、カウンセラーがいることで、子どもは安心して過ごすことができるわけです。

子どもが自分らしく生きていくために

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください