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「最近の若者は…」過剰に一般化する人の深刻盲点 都合よく情報を拾ってしまう「認知の偏り」の罠

東洋経済オンライン / 2024年5月17日 17時0分

子どもたちの間でこの「過剰一般化」が行きすぎて、いじめにつながることもあるのです。

そうしたときに、「決めつけるのはよくない」「相手の気持ちを考えよう」と言ったところで、誰の心にも響くはずはありません。

人間は都合よく情報を受け取ってしまう

私たちが知識や情報を受け取り、理解し、記憶する際、何かしらの偏りが必ず生じています。自分に合わない情報は、そもそも頭に入ってきません。また、スキーマによって、捉えているものは人によって変わります。だから、指摘されるまで気づかないのです。

「エコーチェンバー現象」は、SNSなどで同じような意見を見聞きすることで、自分の意見や思い込みが強化されることです。しかしこの現象は、ネットが出現するはるか以前から存在しています。私たちはつねに自分たちの見るもの・聞くものにフィルターをかけており、「見聞きしたくないものはブロックする」「思い出したいものを想起する」という都合のいいことをしているのです。

目に入っていても見ていない。耳に入っていても聞いていない。様々な情報の中から、自分に都合のいいものだけを無意識にピックアップして、それがすべてだと思い込んでしまう。

こうした認知の性質が、「言えば伝わる」「話せばわかる」を支えるものでもあり、また妨げるものでもあるのです。

今井 むつみ:慶応義塾大学環境情報学部教授

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