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「稼いでも貯金ゼロ」彼女が"副業で消耗"した事情 大手IT企業とインフルエンサー両立の裏側とは?

東洋経済オンライン / 2024年5月17日 14時0分

―おお、反応ジャンキー。

そうです。サービスだと「こういうボタンを追加したら、こういう反応がくるんだ!」とか、記事だと「こういうふうに書いたら、こういう反応がくるんだ!」とか。企画を立てて、ABテストをする……その繰り返しが、自分の仕事のいちばん楽しいところなんです。

―しかしそれだけ土日もなく働いていたら、限界を迎えませんか……?

迎えましたね……。全然寝ずに出社したこともありますし、泣きながら原稿書いたりしたこともあった。なんかそういうときって、泣いてる理由がわからないんですよね。ただただ心がしんどい。やることの多さで目の前が包まれている、その圧迫感で、泣いちゃうんですよ。

―それはかなりやばそうな。

なんか、当時それなりに稼いではいたんですけど、全然貯金がなかったんです。なぜかというと、帰ったときにポストに新しいものが入ってないと、寝れなくなっちゃったんですよ。毎日つらすぎて。「嬉しいものがないと、なんかつらい」という精神状態になってしまっていて……。だからAmazonで、なんでもいいから1日1個何か嬉しいものを買いたくて、だけど部屋に戻ると開けていない段ボールが大量にある。

兼業は孤独になりやすい

―エピソードを聞いているだけで泣けてきました。でもすごくわかる。忙しいときって、お金使っちゃいますよね。

時間がないから、タクシーも乗っちゃうし。判断力が鈍るから、高い買い物とか、ぱっとしちゃうんですよね。自分を喜ばせてあげたくなっちゃう。

だけど「お金を稼いで、そのお金で自分を癒やす」というマッチポンプは何!?と我に返りました。

―すっごいわかります……。しかもそういう話って、案外誰にもできないんですよね。

そうなんです。副業って、自分が好きでやってることだから、人に相談できないんですよね。「こんなに頑張っている」なんて友達に言っても自慢っぽく思われそうだし……。本当に頑張っていることを知ってるのは、自分だけなんですよね。体調を崩したり、眠かったりしても、自分しか知らないし、自分のせいなんですよ。

だから兼業って、すごく孤独になりやすいなあ、と思います。今はわからないけれど、当時は周りで兼業をやっている人がほとんどいなかったので、余計に孤独でした。

前篇ではりょかちさんが兼業を始めたきっかけと、限界を迎えたエピソードについて伺った。後篇では、りょかちさんに「副業を辞めようと思ったきっかけ」について語ってもらった。努力家で真面目なりょかちさんの、とてもキラキラしているように見える「副業」の裏側にあるものとは? 現代の「副業」について考えるきっかけになったら嬉しい。

三宅 香帆:文芸評論家

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