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「16時間断食のデメリット」無理なく克服する方法 脂肪のほかに「燃やされてしまうもの」を補う

東洋経済オンライン / 2024年5月18日 15時0分

(1)と(2)から(4)のサイクルを「ブドウ糖代謝」といい、(3)から(5)のサイクルを「ケトン体代謝」といいます。

1日3食ではメタボリックスイッチは入らない

「メタボリックスイッチが入る」というのは、ブドウ糖代謝がケトン体代謝に切り替わり、中性脂肪や古くなった細胞内成分が分解されるようになることです。メタボリックスイッチが入ると、代謝、循環、神経、精神などにおいて、体にさまざまな良い変化があらわれます。

メタボリックスイッチが入る条件は、肝臓や血液中のブドウ糖がカラになってブドウ糖代謝ができなくなること。体が飢餓状態になると、メタボリックスイッチが入って、ケトン体代謝に切り替わります。

肝臓や血液中のブドウ糖を使い切るまで、最後にものを食べてから10~12時間ほど要します。つまり、メタボリックスイッチが入る条件は「空腹の時間」なのです。

メタボリックスイッチが入り、ケトン体代謝が行われると、中性脂肪やコレステロールといったメタボリックパラメーターが改善されます。

古くなった細胞内成分が分解されて、抗酸化作用が発揮され、活性酸素が減ります。傷ついた細胞のDNAが修復されて、さまざまな病気を遠ざけてくれるのです。

メタボリックスイッチが入ると、体が喜ぶことばかり。

・血液では、血糖、インスリン、総コレステロール、炎症マーカー、酸化ストレスマーカーが低下する。
・心臓では、心拍数が減少し、血圧が低下する。
・肝臓では、インスリン抵抗性が改善する。
・脂肪組織では、脂肪が減少する。体重が減る。
・脳では、副交感神経が優位になり、集中力の増加、認知機能が改善される。
・全身で炎症反応が減少し、皮膚のアンチエイジングや、アトピー性皮膚炎の改善などにつながる。
・同時に、腸内環境も改善される。

1日3食で常にお腹が満たされていると、体はブドウ糖代謝しか行わず、ケトン体代謝に切り替わるスキがないということになります。

細胞そのものが膨れ上がる、脂肪細胞の厄介な性質

ケトン体代謝で分解される中性脂肪は、脂肪細胞に蓄えられるのですが、この脂肪細胞が実に厄介な性質を持っています。

もちろん脂肪細胞は、私たちが生きていくうえで欠かせない働きをしています。エネルギーを貯蔵して体温を維持したり、善玉ホルモンや胆汁の原料になったり、各種ビタミンの吸収を助けたりします。

先ほど述べたように、エネルギーは、まず筋肉や肝臓に蓄えられます。しかし、貯蔵スペースに限りがあり、あまりたくさん蓄えることができません。

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