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「16時間断食のデメリット」無理なく克服する方法 脂肪のほかに「燃やされてしまうもの」を補う

東洋経済オンライン / 2024年5月18日 15時0分

すると体は、筋肉や肝臓にも入りきらなかった余分なエネルギーを中性脂肪に変え、脂肪細胞に蓄えようとするのですが、ここで、脂肪細胞が厄介な性質を発揮します。

脂肪細胞は柔軟性が高く、中性脂肪を取り込んで、もとの数倍の大きさにまで膨れ上がることができるのです。これが、いわゆる「脂肪がつく」「脂肪が増える」という状態です。ほとんど無限に容量を増やすことができるのは、人体の中では脂肪細胞だけです。

そのうえ、先ほど述べたように、メタボリックスイッチが入って脂肪細胞に蓄えられた中性脂肪がエネルギー源として使われるようになるまでには時間がかかります。体が飢餓状態にならないと、ブドウ糖代謝からケトン体代謝に切り替わりません。

特に減量目的で「16時間断食」を行う場合は、脂肪細胞の性質を知ったうえで、メタボリックスイッチが入ることをイメージしてみてください。「空腹の時間」をやり過ごすためのモチベーションが高まるのではないでしょうか。

「オートファジー」の活性化で体が内側から蘇る

「16時間断食」の最大の効能は、最後にものを食べてから10~12時間ほどたつとメタボリックスイッチが入り、脂肪が分解されエネルギーとして使われるようになることです。そして、16時間を超え、細胞が飢餓状態や低酸素状態に陥ると、「オートファジー」の機能が活発に働き始めます。

メタボリックスイッチを入れるだけなら16時間も断食する必要ありません。けれども、私が16時間という時間にこだわるのは、オートファジーを活性化させたいから。それほどオートファジーがもたらす効果は大きいのです。

オートファジーとは、「細胞内の古くなったタンパク質が、新しく作り替えられる」というもの。オートファジーが活性化すると、体が、内側から若々しく蘇ります。

空腹の時間を作るだけで、メタボリックスイッチが入り、オートファジーが活性化します。でも、いきなり毎日16時間も食べない時間を作るのは難しいという人もいますよね。そんな人は、週に一度でもかまいません。

無理のない範囲から始めてみてください。空腹の時間を作ることで、食べすぎがもたらす害が取り除かれ、加齢や食生活によるダメージがリセットされるのが実感できると思います。

「16時間断食」にはメタボリックスイッチやオートファジーといった、もともと私たちの体に備わっている仕組みを利用して行う食事法ですが、もちろんデメリットもあります。それは、筋力が落ちてしまうこと。

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