1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ

「ランクル250」超絶値上げと納期遅延の裏事情 全ユーザーに優しいトヨタであってほしい

東洋経済オンライン / 2024年5月18日 11時40分

それなのに、価格は大幅に上昇した。旧プラドの価格は367万6000円~554万3000円だったが、新しい250は520万円~735万円(特別仕様車を除く)に達している。

ディーゼル/3列シートの中級グレード同士で比べると、プラドTX・Lパッケージの499万7000円に対し、250のVXは630万円。ほかのグレードも含めて、250はプラドに比べて実に130万~180万円も値上げされた。

300と共通するメカニズム

250が高価格となった背景には、複数の理由がある。昨今の原材料費や輸送費の高騰もあるが、もっとも大きな理由は、シャシーや各種のメカニズムが刷新され300と等しくなったことだ。

250と300のボディサイズを比べると、1980mmの全幅と1925mmの全高、そして2850mmのホイールベースが共通。全長は250のほうが60mmほど短いが、サイズ感としてはほぼ同じだ。

以前のプラドとの比較では、全長で100mm、全幅で95mm、全高で75mm上まわる。ホイールベースも、60mm拡大された。プラドは200/300のコンパクト版ともいえるモデルであったが、250は位置付けが変わり、300の姉妹車的な存在になったのだ。

従って価格も高まったわけだが、それでも250は300よりも割高感が強い。

250のZXディーゼルは4気筒2.8リッターターボで735万円だが、300のZXはV型6気筒3.3リッターツインターボで760万円。価格自体は300のほうが25万円高いが、4気筒2.8リッターと6気筒3.3リッターでは、動力性能や静粛性は大幅に違う。

エンジンスペックも、250の2.8リッターは最高出力204馬力(3000~3400回転)、最大トルク51kgm(1600~2800回転)だが、300の3.3リッターターボは、ツインターボの効果もあって、309馬力(4000回転)と71.4kgm(1600~2600回転)を発揮する。

さらに300はランドクルーザーシリーズの最上級車種だから、内外装も豪華で上質だ。動力性能に加えて、各部をていねいに仕上げている。

もちろん250ならではの美点もあり、300のZXディーゼルには装着されない3列目シート、JBLプレミアムサウンドシステム、さらに悪路走行時にスタビライザー(ボディの傾き方を抑える足まわりのパーツ)の制御を切り替えて走破力を高めるSDMなどが標準装着されるが、25万円の価格差なら300の買い得度が勝るといえるだろう。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください