1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

思わず共感抱く「清少納言が怒った」"あるある話" なかなか帰ってくれない客、やる気ない態度…

東洋経済オンライン / 2024年5月18日 7時50分

清少納言とゆかりがある誓願寺(写真: マノリ / PIXTA)

今年の大河ドラマ『光る君へ』は、紫式部が主人公。主役を吉高由里子さんが務めています。今回は現代人も思わずうなずく、清少納言が「憎きもの」とした物事について紹介します。

著者フォローをすると、連載の新しい記事が公開されたときにお知らせメールが届きます。

長々とおしゃべりする客を迷惑に思う

清少納言が執筆した随筆『枕草子』には、彼女が憎たらしいと感じたことや、物事を列挙している箇所があります。

【写真】京都府・泉涌寺の清少納言歌碑。

1つ目は、急な用事があるときにかぎってやってきて、長々とおしゃべりを繰り広げる客です。

確かに、迷惑ですよね。清少納言は、気兼ねなく接しやすい客であれば「また、後で」と話の途中でも、話を遮って帰らせてしまうことができると言います。

しかし、そうではない相手の場合はどうでしょうか。例えば、身分が高く、立派な人の場合、かなり憎たらしく「迷惑至極だ」と清少納言は記します。もしかしたら、そうした経験が何度かあったのかもしれません。現代人でも「わかる、わかる」と相槌を打つ人もいるでしょう。

そして、憎たらしいことの2つ目は「硯の中に髪の毛が入っているのに、気が付かずに墨をすったとき」と記しています。清少納言はその答えを書いていませんが、墨がすりにくいし、硯から髪の毛を取るのが面倒だからでしょうか。

墨シリーズはもう1つあります。「墨の中に石が交じっていて、きしきしと嫌な音を立てたとき」。学生時代に書道の授業がありましたが、さすがに墨の中に石が交じって嫌な音が出た、という経験がある人はいないでしょう。現代なら、学校の黒板を手で掻いたときに出るキィーと耳に響く、嫌な音という感じでしょうか。

清少納言が憎たらしいものと感じる3つ目は、験者に関する話です。急病人がいて、当病平癒を祈る験者を呼ぼうとしたところ、なかなか見つけることができません。長時間探し回って、やっと見つけてきた!と思ったら、その験者の祈祷にはやる気がないように感じます。「商売繁盛」で疲れ切っているのか、半分眠ったような声で呪文を唱え出したそうです。

確かにこれも「憎たらしい」と感じる事例かもしれませんね。現代ではなかなか験者を呼んで祈祷してもらうことなどありませんから、あえて例えるならば、何かを購入するときに、説明してもらうためにやって来た販売員にやる気がなく、買う気分も失せてしまうほど嫌な気分になってしまった、といったところでしょうか。

いい身分の人が酒の席で醜態を晒す

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください