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「株価暴落」引き起こしてしまう意外な"きっかけ" 金融危機のきっかけとなった市場急落のケース

東洋経済オンライン / 2024年5月18日 8時40分

株式市場をはじめとして金融マーケットに暴落はつきものだが、何らかの原因と兆候があることがわかる。最近の決算発表後の株価の神経質な動きも、かつてこんなことがあったというデジャブを思わせ、現在の株価はバブルなのかもしれないという気になる。

実際に、ちょっと前までは新型コロナによるパンデミックで、世界経済は停滞し、世界中の政府や中央銀行は莫大な資金を市中に流出。過剰流動性を演出し、意図的にバブルを作ってきたことは明らかだ。

実際に、株価だけではなく、金などの貴金属や暗号通貨といった代替商品も急騰してきた。最近、株価暴落説や金融危機説を唱える専門家が多くなったのも、現在のこうした状況がバブルではないかと心配する人が増えているからだ。現在のアメリカ経済は、景気が悪化しつつあるのにインフレが進む「スタグフレーション」に陥っているのではないか、と心配する人も多い。にもかかわらず、株価は史上最高値圏に張り付いたままだ。

そもそも、株価暴落などの金融危機やバブル崩壊が起こる背景には、過去のケースから見てもさまざまなことがきっかけで起こることがわかる。たとえば、市場の投資家のマインドも重要なポイントになる。いくつか紹介すると、次のような要因が考えられる。

バブル崩壊が起こるきっかけ

①割高感……投資家が現在の株価などに割高感を感じてくると、投資家の多くが疑心暗鬼になり、我先に売り抜けようとする。決算内容は良いのに、ちょっとしたマイナス材料を見つけて、売り抜けようとする。世界大恐慌でも、きっかけは暗黒の木曜日の大量の売り注文が投資家の不安心理に火をつけたからだった。

②景気指標……アメリカ株やFXの世界では、毎月第一金曜日に発表される「雇用統計」が、大きな影響力を持っている。市場予想を大きく外れる予想が出ると、市場は大きく反応する。大暴落というほどではないが、最近のアメリカ株は金利の動向に影響のある指標によって、大きく変動する。

③報道(情報)……インターネットが普及して、世界中がリアルタイムで情報を共有できる時代になったことで、最近は財務大臣や中央銀行総裁の失言などで株価が大きく動く時代になった。昭和金融恐慌の「片岡失言」などが簡単に起こりやすくなっている、ともいえる。2023年12月7日に、植田日銀総裁が語った「一段とチャレンジングに」発言も、その真意を無視して、金融引き締めに積極的なタカ派発言ととらえた投資家が、1ドル=144円台まで円を買い、株価も日経平均株価を550円も下げた。

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