「高校偏差値43→3浪で東大理3」彼の究極の手段 どんな勉強法?模試を受けるたびに上がる成績
東洋経済オンライン / 2024年5月19日 7時40分
「東大理3は100人しか入れないので、東大模試では2桁の順位が取れているかどうかを見ていました。2浪目の東大模試の結果は覚えていませんが、3浪目は2桁の数字にはよくいましたし、いいときは10番台に入ることができていました。2桁台をキープしていれば本番で戦えると思っていましたね」
私生活では感情の起伏がなくなってしまった
ついにこの年は、東大理3を射程圏内に捉えましたが、私生活に関してはずっと1人でいたために「確実におかしい人になってしまっていた」と当時の自身を振り返ります。
「週2回、家に溜めた洗濯物を持っていって、そこで家族で1食食べて帰る以外は、人とほぼほぼ喋らない生活でした。そういう生活を続けて、感情の起伏がほぼなくなってしまいましたし、たまに錯乱するようにもなっていました」
こうして壮絶な生活を続けたヌルヌルさんでしたが、センター試験では「普通に理3を受験できるくらいには取れた」そうで、この年も理3の一本勝負を決意します。そして、ついに合格を勝ち取り、3浪で東京大学理科3類へ進むことが確定しました。
「合格するかどうかは最後までわかりませんでした。受かったときはあまり覚えていませんね。大喜びした覚えはなく、ようやく『次のステージに進める』という感覚でした」
現役時から信じられないほど成績を上げて、東京大学理科3類に合格したヌルヌルさん。浪人してよかったことを聞くと、「学校の勉強に対するコンプレックスがだいぶなくなったこと」、落ちた理由について聞いてみると「単純に学力が足りなかっただけ」と答えてくれました。
「勉強時間はあれ以上増やせなかったと思いますし、何度も大学に落ちてしまったことは仕方ないことだと思います。あまり受験勉強を頑張った意識はなくて、ほかにすることがなかったからやっていたのだと思います。機械のように、粛々とただやっていただけですね。成長する自分を喜ぶというのではなく、精神的につらいことも意外と楽しいものなのだという意識で勉強をしていました」
東京大学に入ってからのヌルヌルさんは、最初の2年はボクシングに熱中したそうですが、そこから2年間長期入院します。そのあとの2年は2ちゃんねるのオフ会に出続ける生活を送ったそうで、「殴り合いの2年と、闘病生活の2年と、オフ会の2年」の大学生活を送ったそうです。
コンプレックスもなくなった
現在は東京大学医学部を卒業し、20年間医師を続けているヌルヌルさんは、最後にこう語ってくれました。
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