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道長支えた「4人の公卿」道長と最も親しいある男 源俊賢・藤原公任・藤原斉信・藤原行成の半生

東洋経済オンライン / 2024年5月19日 7時50分

「誠信が中納言になることはないだろう。斉信が辞退するなら、ほかの人に話がいくことになる」

誠信では、とても中納言は務まらなかったのだろう。それならばと、斉信は態度を一転させて昇進を希望し、中納言になっている。これに怒ったのが誠信で「斉信と道長に、私は阻まれたぞ!」と騒ぎ、食事もとらなくなった。除目から7日目に亡くなったという。情けない兄だが、優秀な弟を持つ苦しさもあったのかもしれない。

昼の政務に夜の詩会と、道長とともに多くの時間をともにした斉信。四納言のなかでも、道長と最も親しかったといわれている。

唯我独尊のイメージとは違う道長の姿

源俊賢、藤原公任、藤原斉信、藤原行成――。

大河「光る君へ」で従来とは違うイメージが打ち出されるまで、道長といえば「唯我独尊の権力者」というイメージが強かった。だが、実際は、才能ある公卿たちの力を引き出しながら、政権運営を行ったのである。


【参考文献】
山本利達校注『新潮日本古典集成〈新装版〉 紫式部日記 紫式部集』(新潮社)
倉本一宏編『現代語訳 小右記』(吉川弘文館)
今井源衛『紫式部』(吉川弘文館)
倉本一宏『紫式部と藤原道長』(講談社現代新書)
関幸彦『藤原道長と紫式部 「貴族道」と「女房」の平安王朝』 (朝日新書)
繁田信一『殴り合う貴族たち』(柏書房)
真山知幸『偉人名言迷言事典』(笠間書院)

真山 知幸:著述家

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