新NISA「成長投資枠」の銘柄選びに必要な視点3つ 自分なりの「勝てる再現性」を見つけるために
東洋経済オンライン / 2024年5月22日 14時0分
今年1月から始まった新NISAですが、MBA保有の経営者でYouTuberとしても活動する上岡正明氏は、「本当に腑に落ちたうえで積み立て投資を選んでいる人は意外と多くない」と指摘します。独自にあみだした「二刀流」戦略で日本の個別株を推奨する上岡氏が、新NISAの実像と攻略法を解説します。
*本稿は上岡氏の著書『日本株で新NISA完全勝利 働きながら投資で6億円資産を増やした 僕のシナリオ』から、一部を抜粋・編集してお届けします。
株式投資で大事なのは「勝てる再現性」
東証には現在、約3800の企業が上場しています。その中から、新NISAの成長投資枠で買うべき銘柄を、どのように選べばよいのでしょうか。
【図】新NISAで「成長枠投資」の銘柄を選ぶ際に抑えておきたい3つのポイント
まず、知っていただきたいのは、株式投資で大事なのは、突きつめると「再現性」だということです。「こうすればこうなる」という法則をいかに見つけられるか、その確実性をいかに高められるかで勝負は決まるということです。
逆に、なかなか勝てない人、いっこうに勝ち方がわからない人は、銘柄ばかりに注目している傾向があります。「これから上がりそうな銘柄」の情報ばかり集めていて、再現性という観点が抜け落ちているのです。
では、自分なりの「勝てる再現性」をどのようにして見つければよいのでしょうか。
新NISAは、中長期トレードが原則ですから、チャートの値動きに注目するテクニカル分析よりも、企業の財務状況や業績に注目するファンダメンタルズ分析を重視します。
基本となるのは「本業でどれだけ稼いでいるか」
最低限、押さえておきたいポイントは、次の3つになります。
ポイント① 収益性……利益はどれだけあるのか?
その会社がどれだけ稼いでいるか、ということです。利益とひと口に言っても、いくつかの種類があります。
・営業利益……売上高から、売上にかかったコストを差し引いたもの
・経常利益……営業利益に加え、本業以外の利益もふくめた会社の収益
・当期純利益……最終的な利益から税金を引き、会社に残ったお金のこと
・1株あたり利益……当期純利益を発行済株式数で割ったもの
私はこの中でも、営業利益を見ることにしています。経常利益や当期純利益は、資産運用や土地の売却、のれん分け(ブランドの売却)といった特別な要因が関係してくるからです。
あくまで本業でどれだけ稼いでいるのか、過去5年くらいさかのぼって、営業利益の推移を見るようにしてください。右肩上がりで増えているのが理想ですが、新型コロナや戦争などの影響もあるので、世界経済の流れを視野に入れながら精査します。
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