厳戒態勢で発表された「新型フェラーリ」の啓示 車名をズバリ「12チリンドリ=12気筒」とした訳
東洋経済オンライン / 2024年5月23日 12時30分
フェラーリが2024年5月3日に、12気筒エンジン搭載の「12(ドーディチ)チリンドリ」を発表した。「12気筒」をあえて車名に使った2人乗りで、クーペとスパイダーが同じタイミングで登場。ボディデザインは往年のフェラーリGTを意識したものとか。いま、あえて12気筒を手がけたのには理由があるという。
【写真】往年の365GTB/4を思わせる美しい12チリンドリの超絶スタイリング
アメリカ・マイアミでの正式発表を前に、フェラーリはイタリアの本社にジャーナリストを招いて、事前にクルマを公開した。スマートフォンやカメラは取り上げられ、発表媒体からは事前に公開日を守るという誓約書を取り付ける、いつも以上の厳戒体制での発表会だった。
812スーパーファストの進化系
ベールをはがされ姿を現したのは、フロントエンジン後輪駆動(FR)のGTだった。2017年から2022年にかけて生産されていた「812スーパーファスト」の後継にあたる。
一方、スタイリングは独自性が強い。コッファンゴ(上顎)とフェラーリが呼ぶボンネットと一体型のフェンダーは、3次曲面による凝った造型だが、雰囲気的には1967年に発表された「365GTB/4」を思い起こさせるものだ。
【写真】ベールを脱いだフェラーリの「12チリンドリ」全貌を見る(80枚以上)
「1950年代から1960年代にかけてフェラーリが送り出してきたGTにインスピレーションを受けたデザイン」とは、ヘッド・オブ・デザインのフラビオ・マンツォーニ氏が発表会で行ったスピーチの中の一節だ。
もちろん、デザインは往年の雰囲気を感じさせるかもしれないが、性能はさらに先へ進んでいる。
65度のバンク角をもつ6.5リッターV型12気筒エンジンは、基本的に812スーパーファストと同じものだが、新設計のバルブトレインで燃焼効率を上げるとともに、チタニウム製コンロッドやアルミニウム合金製ピストンなどで慣性質量の低減と軽量化を実現。
「最高回転数は驚異の9500rpmに引き上げられました。最大トルクの80%をわずか2500rpmから発生します。その結果、最高のスロットルレスポンスと、レッドゾーンまでパワーが無尽蔵に湧き上がる感覚が実現しました」という意味のことがプレスリリースでうたわれている。
最高出力は、812スーパーファストの588kW(800ps)から610kW(830ps)に上がっている。静止から時速100kmへの加速性能(0-100km/h加速)も、3.0秒から2.9秒へとアップした。
後輪左右が別々に「バーチャル・ショートホイールベース」
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