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原宿に爆誕「ハラカド」訪れた私が呆然とした理由 「センスのいい若者」を呼び戻す野心に満ちている

東洋経済オンライン / 2024年5月23日 12時0分

建物自体は地上7FにGF(グラウンドフロア)とB1Fがある計9フロア。B1Fに小杉湯があり、1F〜3Fがショップやギャラリーなどのフロア、4Fが広場空間(あとで説明する)、5F〜7Fは飲食フロアと屋上庭園がある。

ショップも飲食フロアも、他の商業施設でよく見るような「定番」ラインナップはあまりなく、オリジナリティーが重視されたテナント構成になっている。

例えば、3Fはアートギャラリーやクリエイティブ・スペースが大半を占めているし、5Fには鳥羽周作シェフがプロデュースする、<新時代のファミレス>と謳った「FAMiRES」などもある。

カルチャーの中心地として、他の商業施設との違いを見せてやろう、という意気込みをひしひしと感じる。『ガイアの夜明け』を見た担当編集は、もしかすると、こうしたある種の尖ったテナントを詰め込んだ構成に「貴族の遊び」感を見たのかもしれない。まあ、なんとなくはわかる。

いや、しかしですよ、実際にここ、訪れてみると、まったく別の意味で「貴族の遊び」感を抱くのだ。

特に4F。実は、このフロアにはテナントが1つしか入っていなくて、その他はほとんどがただ、おしゃれな空間にイスやらベンチやらが置かれてそこにだらっといることができる場所になっている。

私にとって、この空間の使い方はなかなかに衝撃的でさえあった。

実は、こうした特徴は、ハラカドの他の空間でも感じることだ。特に5F以降、レストランフロアなどにも、どのお店にも属さないような椅子などが多く置かれている。

屋上も「座れるイス」が多く置かれる

また、屋上庭園にも多くのイスが置かれ、座ることができる。

私が行ったときも、そこに人種を問わず、さまざまな人が座って、話したり、スマホをいじったり、ぼんやりしていた。なんだか、こういう空間はいいなあ。

さらに驚いてしまったのが、屋上庭園にあるテーブルだ。座ることはできないのだが、実は至る所にコンセントがある。

すごい、便利。いつも行っちゃいそう。人々が都市の中で滞留するときに、重要な要素の1つになっているのが、「充電できる場所」の存在だ。これは世の真理だが、スマホの充電はすぐに無くなる、のに、私たちは生活のほとんどをスマホに頼っている。だから、充電する場所は、重宝する。

しかも、ハラカドのここは、無料なのだ。若い人にとっては、一種の桃源郷のような存在だといえる。

なんといいますか、全体としてまとめると、「余白が多い」「余裕がある」ということを感じる空間だった。その点では、担当編集が言っていた「貴族の遊び」はある意味では当たっているといえる。

「貴族の遊び」は何をもたらすのか?

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