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5浪で悟った「身の程」早大卒の彼が捨てた拘り 苦学の道を余儀なくされ、新聞配達を続ける

東洋経済オンライン / 2024年5月26日 7時20分

「現役のときのいちばん最後のほうは1日15時間ほど勉強をしていました。どうにかしなきゃとは思っていたのですが、やり方を間違えていたんです。英語が苦手で、単語も文法も何もわかっていないのに長文を読んだり、問題を解きっぱなしにしたりしていました。

効率の悪い勉強を何の疑いもなく続けていて……。勉強するふりをしていただけだったんです。結局、現役のときは、早稲田・立教・法政・中央・國學院の5大学5学部を受けて、全落ちでした」

「(偏差値的に)行けるか・行けないかにかかわらず、自分が行きたいと思った大学の文学部に絞って受験した」という挑戦は惨敗で終わります。

朝刊と夕刊を配りながら、予備校に通う

こうして彼は、「落ちて悔しかった」ために浪人を決めます。

ようやく家から離れて東京での生活を始め、新聞奨学生として代々木ゼミナールの代々木本校に通い始めたホリ・ホーリーさん。

「午前3時ごろに起床し、朝刊を配ってから6時ごろに帰宅し、それから代ゼミに行って午前中の授業を受けました。午後になると帰ってきて、夕刊を配ってからまた夕方に予備校に行ってましたね。朝の3時間と夕方以降の4時間で、1日7時間ほど勉強をしていました。いつも眠くて眠くてたまらないので、ずっといちばん前の席に座っていました」

「浪人するからにはいいところに行こうと思っていた」と語るホリ・ホーリーさんでしたが、残念ながら成績はそこまで伸びず。偏差値は50を超えたものの、志望していたGMARCH(学習院大、明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大)や早慶レベルには届きませんでした。結局、早稲田・慶応・上智・立教・学習院の文学部を5つ受けて全落ちでした。

「ハイレベル私立文系コースを選んだのですが、高望みしすぎていました。予習、復習はずっとしていましたが、内容が難しすぎて、わかったつもりになっているだけでした」

こうして全落ちで2浪目に突入したホリ・ホーリーさんは、この年も新聞奨学生を続けながら同じ予備校に通い、同じような生活を続けます。

しかし、「変にできる自信がついたからハイレベル私立文系コースより上の早慶コースにした」というように、さらに実力に見合わない高望みをしてしまったため、成績もほとんど変わらず、早稲田・上智・立教・学習院の文学部を4つ受けて、この年も全落ちしました。

「今思えば何やってるんだという感じですね……。自分は偏差値が高いところに行きたいのですが、それに見合った授業を受けられていなかったんです。意地っ張りで、受験以外のことは考えられないくせに、ほかの道に一歩踏み出す勇気がない受験生でした」

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